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ビジネスレポート

「農商工連携に挑む」セミナーを開催

県食品産業協議会・県食料産業クラスター協議会

講師を務めた笠原産業滑}原社長(左)と関東農政局松嶋課長補佐。新商品展示会では、各団体の自信作が出展された。

県食品産業協議会と県食料産業クラスター協議会主催の農商工連携セミナーが、6月23日、静岡市葵区の「静岡市産学交流センター」で行われ、食品製造業や同関連業、農林水産業者、行政、大学、試験研究機関ら70人が出席した。

同セミナーは、本年度の施策の目玉である「農商工連携」支援を効果的に進めるため開催したもので、講演会、先進事例発表、新商品展示会の3部構成で実施。

講演会では、関東農政局食品課松嶋喜昭課長補佐より、「地方の基幹産業である農林水産業と商工業等の連携(農商工連携)を強化し、相乗効果を発揮することが地域経済の活性化につながる。これを推進するため、農水省・経産省による行政の垣根を越えた従来にない施策だ」と施策を紹介した。

また「中小企業者と農林漁業者のマッチング機会提供のため、商談会や最新技術の普及を図るフォーラムなどの場づくりや商品企画力、マーケティング向上に寄与する支援や助言など、農水・経産両省共同による積極的な事業を展開していく」と支援内容を説明した。

続いて、栃木県の製粉業 笠原産業(株)の笠原健一社長より、連携の取り組みが報告された。

同社は、小麦生産農家や製パン業者、製麺業者らで組織する「麦わらぼうしの会」の中核企業。活発な活動により、国の「農商工連携88選」に選ばれている。

笠原社長は、「加工業者らとの連携により、1社ではできない新商品開発が可能となった。さらにフードチェーン(生産から消費までの流れ)の長さを解消するため、流通業者や消費者を交えた研究をはじめ試食会、料理教室、食育講座の開催、イベント参加などを通じ、県産小麦の知名度アップや消費拡大など大きな成果につながった」と効果を説いた。

また「世界的な食糧難時代の到来が予想される中、農業が主役となる時代が来る。さらなる生産者と加工業者との連携が重要だ」と強調した。

新商品展示会では、昨年、食品産業協議会が開発支援した低カフェイン粉末茶を活用した商品や県漁連の金めみそ饅頭など、3団体3企業の新商品が出展。商品の説明や試飲食を通じ、参加者に新商品を積極的にアピールした。

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