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特集

18年度の活路開拓事業
市場開拓などへ8組合が着手

活路開拓へ5つのアクション

アクション1.新商品開発

今年8月、実験的に市場投入された朝霧ヨーグル豚販売協同組合の「モツカレー」。(上) エコウッド景観協同組合は、ユーカリ材を使用した試作品開発に取り組む。写真は、静岡市の下川原南公園に設置した遊具等。

新商品の開発で新市場の開拓をめざす組合は3組合あった。

朝霧ヨーグル豚販売(協)は、モモや腕などの枝肉や内臓、皮など副産物を有効活用した2種類の商品開発を行なう。1つがレバーソーセージ、もうひとつがレトルトモツカレーの商品化である。共に試作を終え、今後はネーミングやパッケージデザインを決定する考え。特にモツカレーは、地元食肉店や商店街イベントなどで試食販売が行われ、人気を博している。珍しさも手伝ってのこともあるが、ヨーグル豚のブランドイメージがここにも活かされている格好だ。

パッケージには地元芸術家の佐野博行氏のデザインを採用。独自の画風で競合商品との差別化を図る。

静岡牛乳(協)は、海洋深層水を使った濃厚乳、低脂肪乳、コーヒー牛乳などの試作を行なう。平行して試供活動を進め、早期商品化をめざす考えだ。併せて、消費者に「おいしさ」「新たな機能」「安心感」を伝えることのできるパッケージデザインの開発にも取り組む計画である。

また、エコウッド景観(協)は、ユーカリ材を使用したプロトタイプの自由型水路を試作し、関係者の評価を得る考えだ。従来のコンクリート製水路に代わる動植物の生息に優しい素材として、ユーカリの堅牢性、耐久性に着目した。併せて、素材強度や構造体強度に関する試験研究を行う。

アクション2.顧客ニーズ調査

市場調査事業の進出を調査研究を進めるファインネット(協)は、県内企業などを対象にニーズ調査を行なう。市場調査を必要とする企業や組合がどの程度存在し、求められる市場調査の内容や規模などについて把握をするためだ。

(企)動物の森は、現状の施設利用者に対するアンケート調査を実施する。利用者の欲求や不満要因を把握すると共に組合が計画するペットの墓地公園の建設構想に反映していく考えだ。
藤枝建築事業(協)は、一般消費者に対して「住宅を建てる際に重視すること」「住宅にこだわりたい点」「業者の選定理由」など7項目についてアンケート調査を実施。この結果から、消費者が知りたい傾向を分析し組合パンフレットや営業活動に盛り込んでいく考えだ。

アクション3.新たな共同化模索

藤枝建築事業(協)が進めるのは、木造在来工法の建築に関する規格の共同化である。その内容は既述の通りであるが、国産材の利用や耐震性など組合が提示する規格を満たした住宅を組合ブランド「四季の匠」と認定。金融機関との協調で低利融資などの恩典も研究する。

(協)焼津共同冷蔵は、地元水産関連団体と連携して各団体の機能の共同化・連携のあり方を調査。実施可能な共同事業の具体化を模索すると共に共同会館、ものづくり承継・食育拠点づくりなどの構想を検討する。

県中部生コンクリート(協)は、生コン社の共同配車事業に関する研究だ。共同配車の事業形態やシステムなどに関する調査研究に取り組む。

アクション4.求評活動の実施

藤枝建築事業(協)は、ブランド住宅「四季の匠」の見学会を開催。日頃、消費者との接触機会を提供するとともに書面によるアンケート調査を行ないニーズの把握に努める考えだ。

朝霧ヨーグル豚販売(協)は、商品化をめざす「レバーソーセージ」や「モツカレー」の地元精肉店や商店街イベント会場などで試食、アンケート調査などを通じ消費者の嗜好とのすり合わせを行なう。

静岡牛乳(協)は販売店やスーパー、問屋などを訪問。濃厚乳や低脂肪乳など3種類の試供品を提供し情報交換を行なう。また、静岡市のツインメッセで開かれる産業フェアに出展。試飲やアンケート調査による情報収集を行なう。

アクション5.計画のシミュレーション

焼津共同冷蔵(協)は、共同会館・ものづくり食育拠点プランのシミュレーションを作成する。具体的には、ラフデザインを描くとともに施設建設にかかるハード・ソフト両面の費用積算をおこない実現可能性を探る。

(企)動物の森も墓地公園の建設シミュレーションを行う計画。建設に当たり用地の地盤等の適否検討やレイアウト図、費用積算などについて検討する。