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特集

18年度の活路開拓事業
市場開拓などへ8組合が着手

8組合の横顔 課題と動機

需要の掘り起こし(企業組合動物の森)

平成12年に開設した「動物の森霊園」。園内施設で、火葬・納骨・祭祀などを行なう。

静岡市にある企業組合動物の森は、『ペット墓地公園の建設と新たなサービス提供』について研究する。

ペットブームが定着する中、「ペットの死を迎えたとき、清潔で明るい環境の中で安らかに眠る場所を提供してほしい」という飼い主の願いに応えようと平成11年に設立したのが同組合だ。

どうぶつの森霊園の開設は翌12年8月。2階建の施設で、本堂や葬儀場、納骨堂などを設置。葬儀会館という暗いイメージはなく、自然光をふんだんに取り入れた明るく近代的な館内が自慢だ。
施設では動物の菩提寺として住職による読経はじめ園内施設での火葬・納骨・祭祀までを行う。当初、年間150件ほどに過ぎなかった葬儀件数も今では1000件に達するなど、順調に件数を伸ばしてきた。

しかしながら、組合の存在はもっぱら口コミによるところが大きく、知名度は静岡市周辺にとどまっているのも事実。このため、組合の存在を広く知らしめ新たな需要の掘り起こしを図るには更なる顧客満足度の向上に向けた新展開が求められていた。

新飲料水の商品化(静岡牛乳協同組合)

静岡市の静岡牛乳協同組合は、新たな乳飲料の開発、販路開拓に取り組む。

同組合は平成10年、静岡市や沼津、熱海市の乳製品製造業、販売業者6社で設立。コストダウンや省力化、施設近代化を目的に中小乳業メーカーによる乳業工場の集約化を果たし、現在、年間1万2千トンを生産するなど順調に実績を伸ばしてきた。

ただし、課題もある。それは健康や癒しなどをキーワードとしながら、飲料水市場で急展開する多様化への対応である。

牛乳は長年、「安心食品」「高栄養価」などをもつ食卓の定番商品として定着してきた。しかし、近年、「健康」「老化防止」などに効用がある商品投入や製薬メーカーなどによる乳性飲料商品開発、豆乳の飲用拡大など牛乳の代替化が進展。主役の地位は揺らぎつつある。

そこで、牛乳も新たな需要を喚起できる製品づくりが求められている。活路開拓事業では、『海洋深層水を活用した乳飲料の開発及び販路の開拓』をテーマに、地元の駿河湾海洋深層水を活用した新たな加工乳・乳飲料の商品開発、販路開拓をめざす。