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視点・指導員の現場から

「しずおか環境・森林フェア」は万人が楽しめるイベントに

環境フェアの成り立ち

およそ10年前、環境への負荷の軽減に役立つ技術・システム、商品、サービスを広く紹介するとともに、環境関連の企業や団体等の連携を図ることを目的に「静岡県環境フェア」が開催された。それまで環境分野における県レベルでの展示会の開催はなく、初めての試みであった。

その後、時代の要請により従来行われていた「福祉機器展」と「新製品メッセ」と調和した「しずおか環境・福祉・技術展」、地球温暖化問題により環境分野と森林分野が一体となった「しずおか環境・森林フェア」へと変遷を辿っている。

フェアの目的は、出展者の商品の売り込み、新規取引先の開拓等の「ビジネス」という面と出展者による商品・活動等のPR、行政の環境活動による「普及啓発」の面があり、フェア開催当初は「ビジネス」面に長く重点を置いていた。しかし、ここ数年は「ビジネス」面から「普及・啓発」面に移行しており、来場者のターゲットも企業・行政から県民、特に子供や主婦へと変化。また、ビジネスを目的にしている出展者の矛先は、その多くが企業から行政へと移行している。

今秋開かれるフェアの基本テーマは、昨年に引き続き「いま、考えよう。環境のこと、森のこと。」とした。サブテーマは「発見、私のエコスタイル」で、循環型社会構築のために子供や主婦にもわかりやすくて関心のある「食」を切り口とした取り組み事例を紹介。それをヒントに、来場者一人ひとりにそれぞれのエコスタイルを発見してもらうことが狙いである。

企業・行政から子供まで

企業・行政を対象としたイベントには、セミナー・講演会、企業プレゼンテーションや出展者交流会を企画した。今年は、出展企業の要望により多くの行政関係者に来場してもらうために、行政の環境担当者向けのセミナー・講演会を多数開催することとした。また、出展者交流会は、出展者同士だけでなく、出展者と行政の環境担当者との交流も図るために件から行政に積極的な参加を呼びかけた。

一般来場者向けのイベントには、各出展企業の出展内容を来場者により分かりやすく紹介するために、来場者がインタープリターや出展者の解説を聞きながら出展ブースを廻る「エコガイドツアー」を企画。ツアーは参加者によって目的が違うので、子供を対象とした「ちびっこエコガイドツアー」、主婦を対象とした「エコライフガイドツアー」、企業や行政関係を対象とした「環境ビジネスガイドツアー」の3コースに分けた。子供を対象としたツアーには、体験型ブースを廻り、自らがものづくりの体験することにより、「環境」や「循環型社会」等について学習する「ぐるぐる体験エコラリー」も行う。

このように一般の方、行政・企業等の仕事関係の方を対象とした各種イベントが盛りだくさんの「しずおか環境・森林フェア」は、10月20日から22日までの3日間、ツインメッセ静岡で開催。より多くの方にご来場いただきたい。

(環境資源協会・佐野)