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特集

地域産業実態調査にみる
団塊世代市場に向けた中小企業の新たな取組み

「団塊世代のライフスタイルに関する意識調査」の結果

消費等について

1.日常の生活費以外にお金をかけたいこと

団塊の世代では、「海外旅行」(53.7%)、「国内旅行、短期滞在、移住等」(48.8%)と旅行関連が上位を占め、次いで「レジャー・スポーツ」(35.6%)、「習い事、語学、資格の取得」(29.3%)が続く。

58歳以下では、「新築・増改築等」にお金をかけたいとする回答が比較的多い。

また、団塊世代では、「習い事、語学、資格の取得」や「衣服、おしゃれ関連」に関する回答が高く、自分自身にお金を投資する傾向が強い(図表5.)。

男女別では、「海外旅行」が女性58.8%に対し男性34.5%、「習い事、語学、資格の取得」では女性34.1%に対し男性21.4%と、女性の方が物怖じせずに外に向かってチャレンジしていく傾向にある。

図表5. 生活費以外にお金をかけたいこと(年齢区分別)(複数回答)

2.商品・サービスを選択する上で重視すること

「衣」関連の商品・サービスの選択に際して重視することは、各世代ともに「品質」がトップ。次いで、「価格」、「シンプルで使いやすい」などとなっている。

「食」関連では、全世代で、「安全・安心」を最も重視。「品質」、「価格」が続いた。

「住」関連は、団塊の世代では、「安全・安心」、「アフターサービス」がともに45.1%で最も重視され、「シンプルで使いやすい」(30.5%)が続く。一方、58歳以下の世代では、「安全・安心」がトップで、「シンプルで使いやすい」、「品質」の順となっており、「住」関連サービスの選択の際は、団塊の世代は「アフターサービス」を重視していることがわかる。

「レジャー」関連では、団塊世代が、「価格」(39.0%)、「安全・安心」(25.6%)、「勘・感性」(22.0%)の順であるのに対し、五八歳以下の世代では、「安全・安心」がトップに挙がった。

3.商品・サービス・店の情報をどのように収集しているか

商品やサービス、店情報の収集先として、団塊世代では、「新聞・雑誌」が73.2%と最も多く、「チラシ・ダイレクトメール」(53.7%)、「テレビ・ラジオ」(48.8%)の順。一方、58歳以下では、「口コミ」、「新聞・雑誌」の順となっている。団塊世代ではマスコミ情報を重視する傾向にある(図表6.)。

男女別では、「インターネット」では男性が、「口コミ」では女性が、それぞれを大きく上回った。男性が独力で情報を収集するのに対し、女性は友人など他から情報を収集する傾向が強いことを示している。

図表6. 商品・サービス・店情報の収集先(年齢区分別)(複数回答)

将来の不安等について

「将来について不安に感じること」は、団塊世代の87.8%が「自分と家族の健康」を挙げ、次いで「介護を含めた医療体制」(56.1%)、「金銭面」(47.6%)となっている。団塊世代は他世代に比べ、「金銭面」や「介護を含めた医療体制」などに対しては、不安感が少ない傾向にある(図表7.)。

「健康のために行っていること」は、団塊世代では「定期的に健康診断を受ける」が58.5%で最も高く、「散歩やジョギングなど」(53.7%)、「暴飲暴食をしない」(43.9%)が続いた。58歳以下では、「ストレスをためない」、「ラジオ体操、太極拳などの軽スポーツ」が団塊世代よりも高い。

「企業や地域、行政に望むこと」は、団塊世代では、「仲間づくりの場や機会の提供」(51.2%)で最も高く、次いで、「地域貢献活動や機会の提供」(47.6%)、「各種講演会・研究会の開催」(25.6%)が上位にきている。58歳以下では、「地域貢献活動や機会の提供」が最も高い(図表8.)。

団塊の世代は、他の世代に比べて行動的だが、その活動は夫婦や昔からの仲間が中心であるため、新たな仲間づくりの場や行動の場の提供を望んでいること分かる。

図表7. 将来について不安に感じること(年齢区分別)(複数回答)

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図表8. 企業や地域、行政に望むこと(年齢区分別)(複数回答)

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