google

事務局 多士済々

組合員に有意義な時間の提供を

日本超硬刃物協同組合
事務局 玉木淳子さん

事務局入りのきっかけは、短大卒業後、3年間勤めた組合員企業の工場長からの誘いだった。

「出産を機に会社を退職しましたが、子育てもひと段落し社会とつながりを持ちたい、と思っていたところに声がかかり、喜んでお世話になることを決めました」。

組合員は、浜松市を中心とする県西部地域の機械刃物や鋸刃メーカ14社。遠州地域は、国内総生産量の8割近くを占める機械刃物の大産地だ。その産地組合の事務局を平成元年の入組から1人で支え、20年が過ぎた。

組合では、原材料などの購入斡旋や共同宣伝とともに、超硬刃物の高付加価値化・技術の高度化を目指した共同研究にも積極的に取り組む。その一環として、海外の展示会や企業に積極的に出向き、先端技術の情報収集を活発に進めている。その海外視察に同行する機会にも恵まれた。

「平成7年のシンガポールを皮切りにほぼ2年に1度、台湾、韓国、香港などの視察に同行させて頂きました。世界の先進技術に間近で触れるなど、普通の職場では味わえない貴重な経験を何度もさせて頂き、感謝で一杯です」。

組合員は、いずれも独自の高い技術をもつオンリーワン企業。組合を離れれば、ライバルでもある。

「業界全体の発展には、組合員各社がもつ情報を共有し、互いに高めあうことが欠かせません。その意味でも組合は、絶対に必要な存在。組合員が気持ちよく組合活動に参画できるよう潤滑油の役目を務めたい。そして有意義な時間を提供したい。それが事務局の役目」と口調によどみはない。

10年前ほど前から自宅近くの小学校で、本の読み聞かせを行う。

「わが子がお世話になっているから、と引き受けたのですが、やっているうちに楽しくなって。週1回くらい授業前を利用して読み聞かせています。熱心に聞いてくれる子どもたちの顔を見るのが楽しみで」とやさしく微笑む。