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特集

地域産業実態調査にみる
団塊世代市場に向けた中小企業の新たな取組み

「団塊世代のライフスタイルに関する意識調査」の結果

本会では、県内に住む団塊世代のライフスタイルを明らかにするため、平成20年11月に企業の従業員やカルチャーセンター等の会員に対し、アンケート調査を実施した。配布数は500通、回答は171通(回答率34.2%)であった。

回答者の属性

回答者の48%が59〜61歳の団塊の世代。58歳以下は42.7%、62歳以上は6.4%。性別は男性49.1%、女性49.7%と、ほぼ同じであった。

職業を年齢区分別に見ると、団塊の世代は、「会社員・公務員」が38.3%で最も多く、「家事専従」(16.0%)が続いた。また、58歳以下では約92%が、団塊世代でも約75%が何らかの職業についている。

世帯構成は、「夫婦のみ」が32.7%で最も多く、次いで「親と同居」(25.7%)、「三世代同居」(17.0%)となっている

仕事について

「今後の生活で何を生きがいにするか」については、「どちらかといえば仕事以外」が39.8%で最も多く、次いで、「仕事以外」(29.8%)が続くなど、7割近くで仕事以外を生きがいにしたいと回答した。なお団塊世代では、仕事を生きがいにしていきたいとの回答が他世代より多い(図表2.)。

「現在の仕事をあと何年くらい続けるか」に対する回答を年齢区分別にみると、団塊世代では、「5年以上」とする人が34.9%で最も多く、身体が続くうちは働きたいと考えている表れであると思われる。

「現在の仕事をやめた後も仕事を続けたいか」は、団塊世代の過半数にあたる53.2%が仕事を続けていきたいと考えていることがわかった。

「現在の仕事をやめた後も仕事を続けたい」との回答者のうち、どのような形態で働きたいかを聞いたところ、団塊の世代では「今までの会社で、定年延長などで働く」とする回答が38.7%で最も多かった。一方、58歳以下では、「パートやアルバイトなど、短時間または短期間で働く」が33.3%で最も多いことから、団塊世代は現在の会社で継続的に働きたいとの意識が強い。

「今後活用したい経験や知識、能力」は、団塊世代では、「友人・知人とのネットワーク」が15.9%で最も多く、次いで、「製造に関する技能・技術」、「接客・サービスに関する技能・技術」がともに11.0%となった。これまで蓄積してきたさまざまな経験や知識等を幅広く活用していきたいと考えていることがわかる(図表3.)。

図表2. 今後の生きがい(年齢区分別)

図表3. 今後活用したい経験や知識、能力など(年齢区分別)(複数回答)

(拡大図を見る)

趣味等について

「今後行ってみたい趣味」は、全世代で「旅行」が最多。「コンサート、映画、演劇鑑賞」、「庭いじり、ガーデニング」、「ウォーキング、散歩」が続いた(図表4.)。男女別では、「旅行」や「コンサート、映画、演劇鑑賞など」で女性が男性を上回り、女性の、より積極的に趣味を楽しもうという姿勢がみえる。

「趣味をだれと行いたいか」は、「夫婦で」が73.2%で最も多く、次いで、「1人で」(62.2%)、「今までの友人・グループと」(54.9%)の順。男女別では、「夫婦で」が、男性(79.8%)が女性(60.0%)を大きく上回っているのが目立つ。男性は退職するまでは、特定の趣味を持つことが少なく、退職後は夫婦で趣味を楽しみたいと考えているのに対して、女性はすでに仲間で趣味を楽しんでいることの表れであろう。

図表4. 今後行ってみたい趣味(年齢区分別)(複数回答)