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特集

スペインがその誕生の地

大会の歴史は古く、半世紀以上前の1950(昭和25)年、スペインの職業青年団が提唱して、隣国ポルトガルとの間で技能競技会を開催したのが始まり。この第1回大会の参加は2カ国24名だったという。

回を重ねるごとに参加国や競技職種が増加し、国際大会としての陣容が整った1966(昭和41)年、参加国の代表により国際職業訓練機構が組織され、以来、技能五輪国際組織委員会の定めた規約に基づき、大会が運営されている。

1971(昭和46)年まで、毎年開催されていたが、それ以降は、原則2年ごと開催に、1989(平成元)年の第30回大会から、奇数年の隔年開催となっている。

「ものづくり大国」日本の復権をかけて

わが国が初めて参加したのは、1962(昭和37)年、スペインのヒホンで開催された第11回大会。同大会は、28職種で競技が行われ、8人の日本選手が出場。初出場ながら開催国スペインに次ぐ、5職種で金メダルを獲得し、大健闘をみせた。

初出場から8年後の1970(昭和45)年には、ヨーロッパ以外では初の開催となる第19回大会がわが国で開催され、日本選手団は出場した30職種中17職種で金メダルを獲得。地元開催に花を添えた。

2回目の日本での開催は、1985(昭和60)年の第28回大会。大阪を舞台に34職種304名の選手が技を競い、日本選手は金メダル11を獲得している。

日本選手は、「ものづくり大国」日本を象徴するように、初出場の第11回大会以来、第20回大会まで、獲得金メダル数が全参加国中、常に2位以上という好成績を残したが、近年、韓国や台湾にその座を明け渡している。

3回目の日本開催にあたる今大会には、青年技能者の技能日本一を競う技能五輪全国大会優勝者など、過去最多となる46職種51名の精鋭選手団を送り出し、「ものづくり大国」の復権を目指す。

大会史上初となる選手村も設置

競技は、沼津市門池公園北側に新たに建設された沼津技術専門校や国産電機(株)、沼津工業高等専門学校グランドに設置する仮設施設など、床面積約57400m²に達する広大な会場で、11月15日から4日間にわたって繰り広げられる。

また選手団が宿泊し、選手間の交流を図る選手村を大会史上初めて設置し、活発な 国際交流も進める。

大会期間中は、競技に加え、わが国の優れた技能の紹介や職業訓練・技能開発に関するフォーラムやセミナー、産業観光など 開催地の特色を活かした多彩なイベントも企画されるなど、見どころ満載だ。

【日程】
11月14日(水): 開会式(グランシップ・静岡市)国際アビリンピックと合同開催
15日(木): 競技(1日目)
16日(金): 競技(2日目)
17日(土): 競技(3日目)
18日(日): 競技(4日目)
19日(月): 審査、エクスカーション(視察)など
20日(火): 審査、エクスカーション(視察)など
21日(水): 表彰式、閉会式(キラメッセぬまづ・沼津市)
沼津市門池地区
技能五輪国際大会が開催される沼津市門池地区(イラスト提供・沼津市)