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事務局 多士済々

組合は、日々新鮮な気持ちで仕事に臨める場

商店街振興組合静岡呉服町名店街
事務局長 綱島由恵氏

“一店逸品”運動をはじめ、数々の仕掛けを成功させ、賑わいのある商店街の代名詞として全国にその名が知られる静岡呉服町名店街。その事務局に入ったのは平成3年。就職の理由はシンプルだった。

「乗り換えなしのバス通勤ができて、資格も必要なし、という私の希望に合う職場だったから(笑)」

当時の事務局体制は、行政OBの事務局長とパートの女性。いずれも事務のエキスパートだ。そこに「事務仕事の経験がほとんどない素人」が就職する。その初日、いきなり商店街の春まつりが待っていた。祭りを楽しむ、からその運営の一端を担う、へと立場が180度変わった。

「住む世界が違う、と感じました。こういう世界もあるんだなぁ、と」。

組合では、平成5年にスタートさせた“一店逸品”運動に続き、翌6年には、アーケードや歩車道のリニューアル、街路灯、モニュメント・オブジェの設置など大規模なモール整備事業に着手する。この投資額10億円に及ぶ事業の事務を任された。

「“一店逸品”に加え、高度化事業の書類づくりで目も回る忙しさでしたが、そこでお世話になった多くの方に今も懇意にして頂いています」。事務能力が磨かれ、人脈という大きな財産を得た貴重な時期、と当時を振り返る。

平成9年、事務局長に抜擢された。初の「生え抜き」で女性局長の誕生。組合員が寄せる信頼の表れだ。

商店街には、全国から年間70件に上る視察が訪れ、集中する時期には複数の受入をする日も続く。その応対や日程調整も重要な仕事だ。

「こちらも視察でお世話になることが多い。可能な限りご希望に沿うよう努力しています」と嫌な顔ひとつ見せない。

「就職して16年が経ちますが、組合員から常に新しいアイディアが生まれ、実行される。日々新しい仕事に出会える場がこの商店街」と常に新鮮な気持ちで仕事に臨む。フォークソング世代。大好きな吉田拓郎を聴きながら、日帰り温泉へのドライブを楽しむ。