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特集

誌上暑中見舞交換
日本の世界遺産

日光の社寺(栃木県)

1999年登録

山岳信仰の聖地・二荒山神社、神君・家康公を祀る日光東照宮、比叡山延暦寺などと並び天台宗三山に数えられる日光山輪王寺。この二社一寺に存在する国宝、重要文化財はあわせて実に103棟(国宝9棟、重文94棟)を数える。

これら貴重な建物群とそれを取り巻く文化的景観が「日光の社寺」として1999年12月に世界文化遺産の仲間入りを果たした。

陽明門、本殿、石の間及び拝殿など8つの国宝を抱える日光東照宮の建物には、多くの動物を描かれているが、全て平和の象徴とされる。

奥社入口を護る「眠り猫」は、家康を護るために寝ているふりをし、常に飛びかかれる姿勢をとっているといわれているが、(裏で雀が舞っていても)「猫も寝るほどの平和」をも表している。

神厩舎の長押に彫り込まれているのが有名な「三猿」。猿が馬を病気から守るとされ、「見ざる」、「言わざる」、「聞かざる」の姿には、子供が悪いことを見たり聞いたり言ったりせず、素直に育って欲しいという願いが込められているという。

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白川郷・五箇山の合掌造り集落(岐阜県・富山県)

1995年登録

日本の原風景を醸し出す合掌造りは、江戸時代に始められた養蚕のため、屋根裏に棚を設置したのが始まりと言われている。豪雪による雪下ろしの作業軽減と屋根裏の床面積拡大のため、急角度の茅葺屋根になった。

この合掌造りが今も残る飛騨地方の白川郷(岐阜県大野郡白川村)の荻町、五箇山(富山県南砺市)の相倉・菅沼の3集落が、1995年12月に世界遺産に登録された。

両集落地帯は、わが国でも有数の豪雪地帯にあり、周囲との道路整備が遅れたため、奇跡的に合掌造りの住居構造が奇跡的に残ることにつながった。

合掌造りを守る地域住民により、補修や茅葺の葺き替えが30年〜40年に一度、行われている。

荻町城跡展望台は、眼下に合掌造りの民家が建ち並ぶ世界遺産・合掌集落を象徴する眺め。

重要文化財にも指定される和田家住宅は、白川郷でも最大規模の合掌家屋として有名だ。