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編集室便り

今年の「誌上暑中見舞交換」は、「日本の世界遺産」を採り上げた。世界中で851件を数える世界遺産のうち、わが国の登録数は14件。さらに、「富士山」や「平泉の文化財」など9件が政府公認候補として、世界遺産の登録を目指す。

登録の前提は、「顕著で普遍的な価値」をもつこと。その上で、「人類の創造的才能を表現する傑作」や「ひときわすぐれた自然美及び美的な重要性をもつ最高の自然現象または地域」などの基準をクリアすることが求められる。

興味深いのが、大阪万博のシンボル「太陽の塔」や炭鉱の島、「端島」(軍艦島)、さらには「東海道新幹線」を世界遺産に、という運動が展開されつつあるという点だ。

実現の可能性はさておき、「京都の文化財」や「日光の社寺」などとは趣の異なるこれら「世界遺産候補」に、「顕著で普遍的な価値」とは何か、を考えさせられる。(住川)