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トピックス

3割弱の組合で高度化資金活用・検討したい
中小機構・全中が組合の経営課題など調査

トピックスでは、「組合の現状と課題及び高度化ニーズに関する調査」報告書の概要を紹介する。同報告書は、中小企業基盤整備機構から委託を受けた全国中央会がまとめたもので、中小企業組合の組織や事業の動向、経営課題、高度化融資制度などに関する調査・分析を行ったものである。

中小企業が環境変化に対応していくためには、組合組織を活用し共通の経営課題の解決をはかることが効果的だ。

ここでは、全国5000組合が回答した同報告書の一部を抜粋・要約した。

調査の概要

調査の対象

都道府県中央会会員の事業協同組合や企業組合、商工組合、協業組合、商店街振興組合、生活衛生同業組合の中から1万組合を抽出し調査対象とした。

調査の種類

  • 書面の郵送によるアンケート調査

    調査時点:平成17年9月1日

  • 現地に赴いてのヒアリング調査

    調査時期:平成17年11月〜12月

アンケートの回収状況

調査対象組合数 10,000組合

回収数 5,086組合

回収率 51%

アンケートの主な調査事項

  1. 組合組織の状況
  2. 高度化融資制度
  3. 事業の状況等
  4. 経営上の課題等
  5. 設備投資計画と高度化融資制度
  6. 今後の組合戦略等
  7. 団地組合の現状と課題
  8. 共同店舗の現状と課題

実地調査のヒアリング事項

  1. 組織の活動状況
  2. 高度化ニーズ

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経営課題と組合事業の動向

全体的な課題の傾向

回答を寄せた組合において、現在どのような経営課題に直面しているかを聞いたところ、「製品価格の下落」が43.7%で最も多く、次いで「後継者不足」の42.1%、さらに「消費者ニーズの多様化」の29.8%となっている。また、「エネルギー・原油・原材料の高騰」が28.2%で続いており、原油高等のコスト要因を製品価格に反映できない昨今の厳しさが窺える。

業種別にみた経営課題

次に、業界が直面している経営課題を、それぞれの業種別にみたところ、「後継者不足」は各業種共通して高い割合を示しており、中でも小売業においては62.3%と高い値を示した。

製造業においては、「製品価格の下落」が63.2%と最も多く、次いで「エネルギー・原油・原材料の高騰」、41.6%の順。建設業では「製品価格の下落」が40.8%で最も多く、これに「環境・リサイクル問題への対応」や「新規参入」などが続いている。

また運輸・通信業では「エネルギー・原油・原材料の高騰」が74.4%と飛び抜けて多く、「環境・リサイクル問題への対応」も課題となっている。卸売業では「製品価格の下落」が48.2%で最も多く、「後継者不足」、「消費者ニーズの多様化」などが続く。小売業では「大企業・大型店との競争激化」が53.0%で最も多く、次いで「消費者ニーズの多様化」も46.2%と高い割合を示しています。サービス業においては「消費者ニーズの多様化」が高いほかは、課題は分散傾向にある。

組合(業界)の経営課題