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編集室便り

かつて『静銀の窓』編集長として、全国に名をはせた木村幸男さんの執筆記事を10年ぶりに読んでみた。編集者に向けられた内容で、タイトルは「取材のイロハとコツ」。

幾度見直しても、新たな気づきを与え、深く静かに読み手の心を揺さぶる名文である。

氏は、「取材相手の長所の発見に意をつくせ」とその心構えを説き、「取材相手にもう一歩突っ込め・話の展開の妙を狙え」と怠りない工夫を要求する。「取材は含み資産が命」とも。

さて、自分なりに思うのは、これらは決して取材者だけに求められる特有事項ではない。たとえば、“取材”を“支援”に置き換えてみたらどうか。中央会や組合職員全てにフィットする。

考えてみれば、取材活動も中小企業支援も経営者の営みを追いかけ、双方向のコミュニケーションを築き上げる作業である。相互理解への思いなくして、いい結果はでない。(矢部)