静岡県中小企業団体中央会Shizuoka Prefectural Federation of Small Business Associations. |
昭和43年10月1日 |
CHUOKAI MONTHLY 2009 JUNE No.667 高度なオペレーターと技能者の養成を目指す!静岡県重機建設業工業組合
別組織活用組合組合の目的は、組合員の事業活動を補完することである。その手段として共同事業を実施するが、事業によっては、法的な制約や効率性の課題から別組織を設け組合員の事業活動を支援する組合がある。そこで今回、別組織を運営する静岡県重機建設業工業組合を取材した。 本組合は昭和55年に資材・副資材などの共同購入を行う経済事業と指導事業(情報提供)の実施を目指して設立。その後、昭和60年よりいち早く中国から研修生を受け入れた組合でもある。 建設業の作業現場は、様々な建設重機や機器を使用して作業にあたるが、その操作には多くの資格や技能(表参照)を必要とする。 ただし組合員は単に資格を取得するだけでは満足しない。工事の質と安全施工に繋がる実践的な資格取得と技能保有を求めている。 また、建築・土木施工に関する資格の付与は、厚生労働省静岡労働局に登録された教習機関及び静岡県から認定を受けた職業訓練校で、所定の講習を受けなければ付与できないことから組合が母体となり、また組合員が指導員となる「職業訓練法人・静岡県建設業能力開発協会(静岡県建設学院)」を昭和56年に設立した。 静岡県建設学院の特色
本学院の特色について山川専務理事は次の5点を熱く語った。
本学院指導員の腕自慢先ごろテレビ東京系列の番組“TVチャンピオン・ショベルカー王選手権”で組合員である株式会社山建・代表取締役・山口勝弘氏が見事優勝した。 山口氏は平成3年度本学院土木施工科の卒業生で、現在学院の訓練指導員としても活躍している。 競技は5種目で競い、特に見事であったのは、4種目2位通過後の最終種目ワイングラス12段積上げ競技である。高さ2.3センチのミニチュアのワイングラスを、ショベルカーのつめ先につけた小さな金具で、つかむように持ち上げ積上げる技能競技だ。 ショベルカーを繊細に微妙に操作し、本人も関係者の手にも汗がにじむ緊張感の中で逆転優勝を果たした。その時ナレーターから “山口勝弘・静岡県建設学院・講師”と全国の視聴者に紹介されたと満足げに語った。 今後の課題建設業界は、公共工事の減少で受注額が減り、工事単価の圧縮で利益率も悪化するなど厳しい経営を強いられている。その影響で賃金は伸び悩み、建設業を敬遠する若者が増えていることを憂慮し次のことを語った。 「建設業者は経営の合理化は無論、今後ますます工事の質と安全施工に加えて“効率化”が求められる。特に重機の操作や施工に伴う技能の良し悪しによって作業効率が左右されることから、より高度なオペレーターと施工技能者の養成に、本学院は応えていかなければならない」と山川専務理事は力説していた。 また「学院の運営は協力的で熱心な組合員の支援で成り立った」と感謝の気持も述べていた。 本学院で取得できる資格
※満18歳からの経験が3年以上必要
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