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編集室便り

富士を間近に仰ぐ朝霧高原。その一角に富士教育訓練センターがある。ビジネスレポートで取材した「朝霧フォーラム」の会場だ。フォーラムでは、センターに社員を派遣する2社の社長らが演台に立った。数年前まで両社では若手社員が定着せず、会社の先行きに不安を抱えていた。そこでセンターでの研修を社内教育に組み込んだところ、現在では両社とも定着率はほぼ100%に達するようになったそうだ。

「こんにちは!」。構内ですれ違う研修生が、爽やかな挨拶で迎えてくれる。

「ここで得るのは、資格取得のための知識だけではなく、集団生活を通じた礼儀や規律、そして仲間意識といった“無形の財産”」。ある講師のことばである。それらが研修を通じ、自然な挨拶として表れるのだという。

ここで学んだ若者の職場での定着率の高さが理解できるような気がした。 (住川)