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事務局 多士済々

「施設が賑えば、個店も潤う」 共同店舗運営に手腕振るう

伊東商業協同組合
村山 茂 専務理事

伊東市内の商業者38人が、全国展開する大型スーパーを核店舗に誘致し、ショッピングセンター(SC)“デュオ”をオープンさせたのは平成8年5月。8000坪を超える延べ床面積、駐車場収容台数1000台を誇る伊豆半島トップクラスの商業施設だ。その運営を担う協組事務局に入ったのは、オープンを間近に控えた同年4月。前職は高校の数学教師だ。

「大学卒業後、沼津市内の高校で教員をしていましたが、地元に戻りたいという気持ちが高まり、30歳を超えたのを機に決断しました」と地元への想いを語る。

オープンから3ヵ月後、前事務局長が勇退。その後を受け、翌年32歳で事務局長に就任した。

「経験も知識もなく、不安は大きかったが、組合員のSCに対する情熱を身近で感じ、それに応えたいとがむしゃらだった」。

その誠実でひたむきな姿勢は、組合員に安心と期待感を与え、平成19年、専務理事に抜擢された。

「執行部の一員として、組合のグランドデザインを描くのが役目」とその職務を心得える。そして、「変化のスピードが速い今、どうすればお客様に足を運んで頂けるかを考えて施設を運営することが重要。アンテナを高くし、常に旬な情報を仕入れ、仕掛けのタイミングを逸しないよう心がけたい。施設が賑えば、個店も潤うはず」と方向性にブレはない。

事務局は、組合員が出資する関連会社のスタッフを含め10人。平均年齢30代と若い。その兄貴分として職員からの信頼も厚い。

「地位が人を育てる、というが、少しでも役職に近づきたい」と向上心溢れる姿勢は無言の範を示す。

中学時代は野球、高校ではラグビー部に所属。いまも中学時代の同級生らとソフトボールチームを組み、テニスサークルで汗を流すスポーツマン。

「体を動かした後の一杯も含めて、人とのつながりを大切にしていきたい」。