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特集

第53回中小企業団体静岡県大会
活かせ!地域資源 〜組合の力でビジネスチャンスを〜

地域資源活用において組合が果たすべき役割

静岡県中央会からの提言

これらを受け、中央会の山口正藏専務理事が、地域資源活用における組合の果たすべき役割について提言。

中小企業が地域資源の活用に取組む際の核に中小企業組合を挙げ、それぞれの組合が持つノウハウを活用するための会員組合の相互連携をはじめ、組合での取組みに適した関係機関との連携を推し進め、静岡県内における地域資源活用を支援していく考えを示した。


静岡県中小企業団体中央会

山口正藏専務理事

国では、地域資源を活用して新たな取組みを行う中小企業を支援するために、「中小企業地域資源活用促進法」を去る6月に施行、全国で8300件、本県でも175件が地域資源に認定された。こうした中、中小企業が地域資源の活用に取組む際、様々な課題があることも事実だ。多くの中小企業では、商品の企画開発や販路の開拓に必要なノウハウが不足し、人的ネットワークや資金を確保するのは、並大抵なことではない。

中小企業が様々な課題を解決し、地域資源を活用した新たな事業を成功させるための鍵は、マンパワー、すなわち人的ネットワークにある。その核となるのが中小企業組合である。

地域の産業資源を知り尽くし、長年にわたり地域に根ざした事業展開している中小企業者によって構成される組合には、多彩な人材と様々な情報が集積する。この人材と情報を基に、組合が持つコーディネート機能が活用されることで、多岐にわたる人的ネットワークが築かれ、その結果として地域資源の活用とそれを通じた地域経済の活性化が図られるものと考える。

清水駅前銀座商店街振興組合では、清水地域の資源であるマグロに着目して、毎年、マグロの鉄火巻き日本一に挑戦し、商店街はもとより、清水地域の経済活性化のきっかけとなっている。また、浜松市の遠州灘ふぐ調理用加工協同組合では、地元で獲れる「遠州灘天然とらふぐ」を活用したふぐの調理法を研究し、旬のふぐ料理を提供することで、浜名湖地域の観光振興に大きく貢献している。

組合を核とした地域資源を活用するシステムが構築され、そのシステムを軌道に乗せることによって、組合の傘下にある中小企業の新たなビジネスチャンスが拓かれてくる。

中央会では、それぞれの組合が持つノウハウを活用するための会員組合の相互連携をはじめ、組合での取組みに適した大学、研究機関等との連携を推し進め、静岡県内における地域資源活用を支援していく考えだ。