静岡県中小企業団体中央会Shizuoka Prefectural Federation of Small Business Associations. |
昭和43年10月1日 |
CHUOKAI MONTHLY 2007 November No.648 第53回中小企業団体静岡県大会
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大東文化大学経営学部 1946年、大阪府出身。早稲田大学商学部卒業後、日本長期信用銀行、千葉商科大学教授、同大学院商学科研究科長を経て、2005年より現職。専門は消費論、マーケティング論、地域振興論。 |
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「結節点」としての「地方」「地方」とは、中央−地方という構図の中で生み出されたことばに過ぎない。こうした考えから脱却し、産業や文化の結節点としての機能をもつ存在ととらえ、全国各地にいかに多くの結節点をつくるかが、今後の地域を考える上では重要だ。 価値は人の数だけ存在する大量生産、大量消費に代表される大ロット主義やマスマーケティングの時代は終わった。メーカーが消費者に価値を与えるのではない。いまや商品の価値は、人の数だけ存在し、何に価値をおくかは、個人に委ねられる時代に入った。市場を知るには、自らユーザーとなり、個人を追求しなければならない。 例えば、1年間に新たに発売される清涼飲料水の数は、1000種にのぼるが、翌年まで店頭に残るのは2〜3種といわれる。サントリーは、不特定多数のマスを対象にしたアンケート調査は行わず、個に特化したマーケティング、いわば中小企業的なマーケティングを進めた結果、「DAKARA」に代表される同社の商品は驚くほどのロングセラーを記録した。 個の価値を徹底的に根源まで追求すること、いかに多くの個人をつかむことが出来るかが、企業の生き残る道である。 地域資源と「磁場産業」いかにその地域固有の資源が存在しても、「眠っている」ものであるならば、それは地域資源ではない。それが現れる場をつくること、そして、その地で固有の発想が地域資源を語る上で重要な要素だ。 魅力あるコンセプトには人が集まる。それが集積して「磁場産業」となる。いかに人を惹きつけるか、人とのつながりをもつかがビジネスモデル創造のポイントとなる。 テレビとインターネットが我々の色彩感覚を変えた。「光を感じるセンサー」を磨き、個人に直接訴求するダイレクトマーケティングを進めることが、今後、新たなビジネスモデルを考える上で重要となってくる。 |
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中小企業静岡(2007年11月号 No.648) |
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