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編集室便り

全国の工業高校から次々と土木科が消えていく中、2年前、敢えて土木科(土木技術科)を立ち上げた長崎県立鹿町工高。そこに熱血教師がいる。今月のビジネスレポートで採り上げた「朝霧フォーラム2007」の講師 毛利公浩教諭だ。その持論は、「資格や肩書だけの技術者はいらない」、「現場監督より職長を目指せ」。

同校に土木技術科が新設される2年前からその準備に奔走。何が必要なのかを自ら確かめるため、長崎から富士の麓、富士訓練センターに自弁で参じた。センターのある講師は「授業中、片時も目を逸らさぬ“生徒”がいた。それが毛利先生だった」と強い印象を受ける。

そこで得たものは、実習を中心とした実践教育の必要性、徹底した安全教育の重要性だ。

「志のみ持参し、校門をくぐれ」と語る毛利教諭。実践教育の未来にほのかな光明をみた、とは言い過ぎか。(住川)