google

事務局 多士済々

苦労を「楽しかった」に変える前向き人生

浜松造園事業協同組合
事務局名倉晴美さん

自他共に認める生粋の遠州人だ。そして、生き方も前向き。あれやこれやと苦労話をしても、最後は「でも楽しかった」と笑顔で締めくくるのが彼女流である。

組合への就職は、平成8年4月。義姉に紹介されたのがキッカケだった。それまでも、2つの職場で全力疾走を続けてきた。

子育てに入る前は、名古屋の専門学校に通い医療事務の資格を取得。派遣職員として複数の病院で懸命に事務をこなした。その後は、大手ビールメーカーのマーケットレディとして活躍。シェア向上に向け1日100キロを超える酒店の行脚。店主との情報交換や売り場支援に明け暮れた。「ライバルメーカーのシェアを抜いたときは、うれしかった」と笑みがこぼれる。

そんな充実した日々を過ごすも転職を決意させたのは子供の問題だった。「何かあったときのために、近くにいて連絡が取れる状態にしたかった。年齢的にも、転職はこれが最後、という感じで」。

当初、組合や造園業に関する知識は皆無。ただ、「以前、偶然にも自宅の庭木の手入れを理事長の会社にお願いしたこともあって親近感はあった」と振り返る。

最初の頃、「電話番と留守番くらいに」と軽く考えたのは、前事務局長の存在があったからだ。4年後、その事務局長が定年退職。頼れる上司はもういない。自身にとっても、大きな転機に。

「組合員に、一つの方向に目を向けてもらうことの難しさを痛感しました。単に事務をこなすのではなく、連帯感を高めてもらうために何ができるのか」―そんな思いで悶々とする日々もあった。

「めざすのは、事務局として組合員のオアシス的役割を果たすこと。ちょっと寄ってこうか、お茶でも飲んでこうか、と誰もが気軽に立ち寄れる場所にしていきたい」。

休日は、愛犬マロンとともに家族と散歩するのが日課だ。