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トップセミナー・新春賀詞交換会を開催
日本企業の強さとは? 生き残りの条件を学ぶ


 中央会主催による組合トップセミナー・新春賀詞交換会が一月十九日、静岡市のホテルセンチュリー静岡で開催された。
 セミナーでは、政策研究大学院大学の橋本久義教授が「日本の中小企業の真の強さとは」をテーマにグローバル時代を生き残る中小企業の条件をのべた。


▼会場には組合や政界、行政関係者ら250人が出席した。


▲石川嘉延県知事らと   
鏡開きをする井上会長。

▲賀詞交換では熱心に
  情報交換が行われた。

中国は「巨大なブラックホール」

 トップセミナーには、組合代表者や政界、行政関係者ら二五○人が出席。来賓の梅田正雄県商工労働部長が挨拶した後、政策研究大学院大学の橋本久義教授が、「日本の中小企業の真の強さとは 〜グローバル時代を生き残る中小企業の条件を検証する〜」をテーマに講義を行った。
 橋本教授は、中国の工場をつぶさに見て回った経験を基に、「豊富な労働力をもつ中国には、今後も世界中からモノづくりの移管が進む」との考えを示し、「しかし、その影響が最も少ないのは日本であり、やり方次第で日本のモノづくりも活況を呈する可能性がある」と将来への悲観論を否定した。
 理由として、今の中国は巨大なブラックホールであると例え、「世界中の製造業が中国に吸い込まれていくが、欧米諸国は日本よりもはるかにビジネスライクなので、短期間で成果がでなければ引きあげるのも早い。これら欧米諸国で対応できなくなった需要は、これからもますます大量に日本に押し寄せて来るはずだ」と強調。その上で、中小企業が生き残る条件として、異業種や産学との連携を深めたりIT化を促進することで、経営環境の変化に迅速に対応できる能力を身につけることなどを挙げた。
 その後行われた新春賀詞交換会には、石川嘉延県知事や国会議員、県議会議員など
多数の来賓が臨席し、組合代表者らと意見を交わした。



中小企業静岡(2006年2月号No.627)