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編集室便り

家康が晩年を過ごした静岡には、数百年のときを越え今に伝わる多くの工芸品がある。漆器、蒔絵、和染め、指物、挽物、雛具、竹千筋細工など枚挙にいとまがない。

お気づきになられた方も多いと思うが、今年の表紙絵のテーマは、静岡の地場産品。だが、単に品物を採り上げるだけでは芸がない。そこで表紙絵を手がける近藤よしひろ先生と打ち合わせ、ひとつの作品ができるまでの工程もご紹介することにした。

描かれる地場産品とともに、温かみある筆致、鮮やかな色彩、さりげなく挿し込まれるユーモア、ひとめでそれと分かる字体など、細部に至るこだわりをもつ“近藤ワールド”もぜひお楽しみ頂ければと思う。

読者より一足早く、しかも迫力溢れる原画を初めて拝見する瞬間のワクワク感。編集担当者の役得でもある。

(住川)