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事務局 多士済々

全県の造園業者を束ね新たな事業を模索

静岡県造園事業協同組合連合会
池田哲男専務理事

 

4年前、県内12の造園協組を束ねる連合会の専務理事に就任した。会員組合の多くは、緑花木の維持管理業務が事業の大きな柱だ。

「静岡、浜松両市の政令指定都市への移行や市町村合併などによって、この4年間で発注の枠組みが大きく変わりました。会員各協組、そして当連合会は今が正念場」と就任からの4年間を振り返る。

連合会傘下の造園業者は170人。その多くを個人事業者が占める。高齢化や後継者難に加え、激しさを増す受注競争、低価格入札の常態化など、厳しい現状を目の当たりにし、「事務局として何ができるのか」と自問の日々が続く。

「でも、徐々にですが、若手も育っているんですよ」と明るさが戻る。

「今、連合会が力を注ぐのは、業界を担う若手の育成。昨年度から、造園技能士検定に備えた学科講習会を始めました。県内各地から、会場に入りきれないほど受講生が訪れるなど、予想を超える関心の高さ。また技能五輪全国大会にあわせ、連合会から選手育成強化訓練指導員を派遣するなど、資格取得と技術力向上に県連を挙げて取り組んでいます」。

昨年沼津市で開催された技能五輪国際大会で、本県出身者を含む日本代表チームが、「造園職種」では43年ぶりとなる金メダルを獲得したことは記憶に新しい。

「東部地区の会員を中心に設営準備や運営を担うなど、会がひとつにまとまった」と喜びをみせる。

「協組単独ではできない事業を行うのが連合会。全県に170社の造園のプロを抱える連合会にしかできない事業、例えば高速道路の緑花木管理のような物件を受注するとかね。人の数だけ知恵はある、と思うのです」。

中学生時代、村祭りの地芝居で歌舞伎を見て以来、そのとりこに。高校時代から東京の歌舞伎座に足を運ぶ大の歌舞伎ファンだ。

「奇をてらった現代風のものより、江戸時代の古典がいいですね」と雅を愛でる。