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ビジネスレポート

伝統の特産品を新感覚でとらえた遠州縞プロジェクトが大賞を受賞

2007グッドデザインしずおか

戦略的活動などが高い評価を受けた大賞作品「遠州縞プロジェクト」(下)と同チームのメンバー(上)。

県内の中小企業などによる製品のデザイン、機能性などの優れたものを顕彰する「2007グッドデザインしずおか」の表彰式が昨年12月19日、静岡県庁内で行われた。式典には受賞者のほか審査員、行政関係者ら約50人が出席。

14回目の実施となる今年度は、製品の部108点、開発活動の部10点の応募があり、書類審査やプレゼンテーションなどを経て、県知事賞にあたる大賞やユニバーサルデザイン賞など6部門12点が選定された。

大賞に選ばれたのは、浜松市の繊維やIT関連企業六社で構成する遠州縞プロジェクトチームの「遠州縞プロジェクト」。

明治期から遠州特産の実用呉服として広く生産されてきた「遠州縞」織物を新感覚でとらえ、生地のネット販売や洋服、雑貨、インテリア商品の開発、販売プロモーションなどの戦略的活動が高く評価された。

審査員長の河原林桂一郎静岡文化芸術大学デザイン学部長は、「ものづくりが岐路に立つ今、市場性や文化性、チャレンジ性をもつデザインを戦略的にビジネスと結び付けることが求められている。今回の出展作品は、地域資源や現場のスキルを活かし、伝統技術やITなどと結び付けた新たな市場開拓の意気込みが伝わる、レベルの高いものが多かった。今後も、生活者、ユーザーが価値を感じる作品を世に送り出すことを期待する」と講評した。