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組合トップセミナー・新春賀詞交歓会 キリンビール社長が講演

中央会主催による組合トップセミナー・新春賀詞交歓会が1月17日、静岡市のホテルセンチュリー静岡で開催された。

キリンビール株式会社の加藤壹康社長が、キリンビール復活の足跡と更なる成長へのビジョンを語った。

井上会長「気勢をあげて」

組合トップセミナー・新春賀詞交歓会には、組合代表者や行政関係者など270人が出席。セミナーでは、キリンビール株式会社の加藤壹康社長が、「キリンビールのチャレンジ―顧客満足へのあくなき追及」と題し講演。新春賀詞交歓会では、組合代表者らが新たな飛躍を誓い合った。

第1部 組合トップセミナー

会場となった静岡市のホテルセンチュリー静岡には、組合代表者や行政関係者など270人が参集した。

来賓の関東経済産業局経営支援課の青木宏課長(脇本眞也局長代理)は、
「19年度は、1.地域の応援、2.企業の応援、3.人の応援‐が国の基本政策となる。当局としては、中小企業などが有望な地域資源を活用して行う新たな事業展開を支援する施策『中小企業地域資源活用プログラム」を創設し、地域・中小企業の自立的発展を総合的に応援していく』とあいさつ。

ついで、全国中央会の成宮治専務理事は、
「来年度は、9年ぶりに中小企業政策予算の増加が期待されるなど、国の施策も転換しつつあるのではないか。中小企業個々では対応が困難な時代に、全国中央会も組合の力を最大限発揮いただけるようがんばりたい」とのべたあと、4月改正の組合法と事務手続きへの注意を呼びかけた。

セミナーでは、キリンビールの加藤社長が、2001年にビール・発泡酒のシェアでトップの座を他社に奪われたのをきっかけに打ち出した「新キリン宣言」を説明。市場創造型の商品開発や価値提案型の営業戦略でヒット商品を次々に生み出した背景などを語った。

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第2部 新春賀詞交歓会

小嶋善吉静岡市長は、「富士山静岡空港の活用を上昇志向で考えたい」。

石橋康弘県議会副議長は、「地方復活にむけ組合や中央会の活躍を」。

石川嘉延県知事は、「富士山静岡空港や体制整備をおこなう公設試験場で地域の活力向上を」。

井上会長は、「気勢をあげてがんばろう」と会場によびかけた。

あいさつに立った井上会長は、
「県内の景気は、自動車産業などを中心に活況を呈してきた。われわれ中小企業組合も、さらに強い影響力をいたるところで発揮できるよう気勢をあげて事業に取り組んでいこう」とよびかけた。

来賓の石川嘉延県知事は、
「平成21年に開設する富士山静岡空港、19年度に体制整備をおこなう県内の公設試験場など、いずれも地域の活力向上に大きく役立つものと考える。中央会には中小企業の支援機関として一層の活躍を期待している」とあいさつした。

ついで、県議会の石橋康弘副議長は、
「今年は地方統一選、参院選の年で、「地方の復活」がテーマとなる。組合や中央会
が一体となって地域に一層の活力をもたらしてほしい」とのべた。

県市長会会長の小嶋善吉市長は、
「2年余で開港する富士山静岡空港をどのように地域経済に反映させていくか。これが地方自治体のテーマだが、市民と共に上昇志向で考えていきたい」と語った。

その後、自民党静岡県支部連合会会長の望月義夫衆議院議員の音頭で乾杯が行われた。

関東経済産業局の青木課長は、中小企業地域資源活用プログラムなど19年度の施策を説明。

全国中央会の成宮専務理事は、「来年度は、9年ぶりに中小企業施策の予算増額が期待される」。

鏡割りをおこなう井上会長、石川県知事ら。

新春賀詞交歓会では、組合代表者らが新たな飛躍を誓いあった。

乾杯の音頭をとる自民党県支部連合会会長の望月義夫衆議院議員。

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市場変化に対応した復活のシナリオ 徹底して貫いた「顧客本位」「品質本位」

キリンビール(株)
代表取締役社長 加藤壹康氏

2007年は、創立100周年を迎えるとともに次なる中期経営計画がスタートする年だ。

社会環境が大きく変化する中で、常にお客様に価値を提案し続ける企業でありたい。そのために、今後の経営の礎とすべき当社の“めざす姿”を明確にした。

たとえば、「信頼」と「躍進」のブランドとしてKIRINブランドの価値向上をはかること、酒類事業と飲料事業の連携を強め、確固たる収益基盤を築く−などがそれだ。

当社は2001年に、ビールと発泡酒を合わせた数量シェアでトップの座を他社に奪われた。

その原因は何なのか。役員、社員が徹底的に話し合った結果、たどり着いたのは「我々はお客様を見失っていたのではないか」という結論だった。

こうした反省を踏まえ、同年11月に発表したのが「新キリン宣言」である。

会社の姿勢として、ライバル会社への対抗策ではなく、会社の活動全てをお客様に向け、お客様との距離を縮めることの重要性を訴えた。つまり、いったん数字は失ってもお客様によろこんでいただくことを第一とした。それは商品の視点でいえば市場創造であり、現場では価格競争の姿勢を改め価値提案型の営業戦略を進めることにあった。成果は着々と現れ、結果として2006年シェアは、ほぼ首位に横並ぶまでになった。

缶チューハイ「氷結」も、市場創造型商品の1つだ。デザインやフレッシュ感、おしゃれ感覚をもたせチューハイ市場に女性層など新規ユーザーを取り込み市場全体の底上げに成功。発売翌年には、トップシェアを築くことができた。