静岡県中小企業団体中央会Shizuoka Prefectural Federation of Small Business Associations. |
昭和43年10月1日 |
CHUOKAI MONTHLY 2007 February No.639 組合が農林水産大臣表彰 新標語「前進」で新規事業の開拓進める協同組合焼津水産加工センター 昨年12月14日、財団法人食品産業センターなどの主催で行われた第28回食品産業優良企業等表彰で、協同組合焼津水産加工センターが晴れの農林水産大臣表彰を受彰した。その理事長である。 「組合として大変名誉なこと。理事長に就任して日は浅いが、今回の受彰しかり、日々の業務しかり、組合の重みを実感しています」。 理事長の就任は、昨年5月。 「その数ヶ月前、先代理事長から『次を頼む』と話を持ちかけられました。大仰な役は柄じゃないけど、雲の上の方からの“ご宣託”ですから、そりゃ即答するしかなかった」と笑う。 (株)柳屋本店の村松直衛氏、(株)マルハチ村松の村松善八氏に続く3代目理事長として注目度もひときわ高いが、「組合は、役員の結束と事務局のまとまりが自慢。発想も柔軟だし、生まれ出てくる事業の芽を大きく育てていきたい」とプレッシャーを静かな闘志に変えている。 同組合の設立は昭和47年。組合員20社、職員95人が『衆力功有り 一粒万倍の泉(しゅうりょくこうあり いちりゅうまんばいのいずみ)』をスローガンに、共同化による問題解決、事業発展に努力を続ける。 団地内ではカツオを主に年間3万8千トンの原魚を加工し、鰹節や荒節、調味品など168億円の製品生産高を誇る。また、組合員企業の年商総額は2,000億円に達する。団地内ゼロエミッションへの取組みも国内トップクラス。排出されるカツオ残滓は、肥料や飼料のほかフィッシュカルシウムなどの健康食品として次々に商品化されてきた。 新標語「前進」をもって、今後はガス燃料の研究や組合オリジナル製品の開発などを当面の重点目標にすえ、正面から取り組む考えだ。 (株)マルテ小林商店の2代目社長。20歳のとき父親が長く入院したのを機に、若くして相場の勘を養った。 「退院後、決して商売に口を挟まなかった親父に今でも感謝している」。 いかにも長男らしく、おっとりしていたという学生時代。しかし、事業家としては、負けず嫌いで本人曰く「いけいけ」の気性が時にのぞく。かつて、業界の先輩から「人は55歳を越えると守りに入る」と諭されたが、「オレはちがう」と心に誓った。焼津市に造成された新工業団地、『水産パークヤイヅ』に進出したのは平成14年、60歳の時である。 現在、焼津市魚仲水産加工業協同組合や焼津鰹節水産加工業協同組合、協同組合水産パークヤイヅの役員、中央会理事として業界内外で広く活躍する。 趣味は、月3回程度のゴルフと読書。藤沢周平は、全シリーズを読破するほど熱を入れた。64歳。
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