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クローズアップインタビュー

7月より商工中金静岡支店長
お客様第一に基本どおり愚直に徹する

商工中金静岡支店長
佐久間 康二 氏

7月、定期異動で静岡支店長に就任したばかりだ。
「10日足らずの印象でいえば、製造業者の顔色は明るく、今後の見通しに手ごたえを感じておいでです。商業も、静岡中心部の商店街などは大変元気。モダンな面もあれば昭和の雰囲気を感じさせる店もあり、消費者とのコミュニケーションがとれているのではないでしょうか」。

大学卒業後、富山支店を振り出しに豊橋、神戸、鳥取支店次長、審査第2部審査役を経て前任地の広島西部支店では支店長を務めた。

思い出深いのは神戸支店での阪神大震災だ。何十年と繁栄してきた取引先の社屋が瞬時に瓦解。経営者のうつろな表情は脳裏から離れない。世の不条理を、身をもって感じた瞬間だという。

審査第2部では、主に中国・四国・九州地区の工業団地や卸団地を担当。おのずと団地組合には愛着がわく。「静岡県の中部地区にも様々な団地がある。今年、静岡市内でも30数年ぶりの工業団地ができましたね。ぜひ、つぶさにお話を伺ってみたい」。

一方、厳しい業況下にある企業の理解にも努める。「とにかく、本音が大切。経営者の真の姿が伝わってくれば話がしやすい。もっとも、そのためには当方も経営者からの信頼を頂戴する日々の努力が必要です」。

商工中金は他の政府系金融機関と異なり、民間からの出資を得ている。

「なぜこれだけのご支持をいただいているのか。理由はいくつもあるのでしょうが”マイバンク“のお気持ちをお取引先の皆様に持っていただいている点が大きいのでは」。

完全民営化に向けた新体制への移行も2年後に迫るが、「仕事の品質をいかに維持し、高めていくかに尽きます。たとえば事務の正確さは当然のこと、お客様と同じ目線に立ち経営課題を自身の課題ととらえ、的確な判断をおこなう。窓口ではご納得いただける相談に徹する。職員には、そうした感性を身につけるよう資質向上を求めていく」と、これからも基本どおりに愚直に徹していくことを貫く構えだ。

「性格?温厚で実直かな。でも、マージャンをすると人が変わるって言われることも」。
青春期は、プロレスに夢中だった。

「かつては猪木の大ファン。プロレスって、一種の歌舞伎です。レスラーの過剰なアクションは、役者が見栄を切るところに通じて面白い」。

時間を見つけては、クラシック音楽に興じる。「かつてはフルトヴェングラー、いまはカラヤン。年をとったせいでしょうか」と笑う。