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平成11年度
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第44回
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シリーズ
4



   
伊豆高原ペンション協同組合


   
来て、見て、触れて、伊豆高原



              
〒413−0232 伊東市八幡野1243-75
               TEL 0557−51−5159

 




▲組合のホームページ。アドレスは http://www.iijnet.or.jp/izukogen/



小さな旅で贅沢な空間

 海外旅行者数は、一九九六年には一六六九万人を記録。景気回復の先行きが見えない中での旅行ブームである。
国内旅行は、日帰りまたは一泊二日程度のバス旅行や住まいに近い身近な土地を探索する小さな旅が人気を集めている。
 JR熱海駅から伊東線に乗り特急で約四〇分。伊豆高原駅で下車すると、駅周辺には美術館や博物館、公園が点在し、一足伸ばせば、心休まる空間が私達を温かく迎えてくれる。この気分を更に満足させてくれるのが、伊豆高原のペンションである。
 普段目にできない洒落た室内空間と豪華な飾り、そしてオーナー夫妻からもてなしを受ける時間。東京からでもアクセスしやすい当地域は、小さな旅で贅沢な空間を味わえる。現在、観光及び宿泊客に伊豆高原の素晴らしい自然環境をPRしているのが、今回ご紹介する伊豆高原ペンション協同組合である。

伊豆高原に一度はおいで!!

 当組合の前身は、グループ員九名によって昭和五九年十二月結成された「伊豆高原ペンション協議会」である。事業活動が活発化し事業規模が二三百万円を超えるなかで、平成二年に法人化。
 組合の主な共同事業の第一は、昨年から始めた修学旅行誘致である。
 今年を含め現在六校の受入れ実績を持つ。修学旅行生に、伊豆高原の豊かな自然を低廉な価格で満喫してもらうことを目的に開始。一回の受入れ人数は平均二二〇名〜二三〇名。一組合員が二〇名前後で受け入れている。
「修学旅行生も、宿泊生活ときれいな自然を思い出にすることができたと評判も上々。今後も継続拡大したい」
(組合関係者)
 第二は、共同宣伝事業である。当地のPRを目的にガイドブック「エンジョイ伊豆高原」を一九八七年六月から七年間、組合員情報、観光情報、地域のイベントや祭り等を情報提供した。
 第三は、地域観光イベント(グリーンフェアIN伊豆高原・森のフェスティバル)の積極参加である。
 伊東市では、桜のきれいな四月にイベントが、皆無だったことから組合で音頭をとってグリーンフェア伊豆高原を企画。四月から五月の約一カ月間にカルチャーイベント(写真展、ハーブ展)、スポーツイベント(パラグライダー体験教室)と当地の環境を十分に生かしたイベントを組合員約二〇名で準備を重ねた。
 これが成功し、今年で三回目を数える。現在、伊東市ほか関係行政・商工機関等と共同で運営を重ねている。また、森のフェスティバルは、十月第四週に開催。伊豆半島の陶芸家の作品を散歩道に出展したり組合員オリジナルのケーキや小物を販売する。最高観光客数は、約七万人。今後も伊豆の文化・スポーツの振興に努める。

パソコンを使えばとれたての伊豆高原が目の前に現れる

 以前は雑誌によって組合員の施設情報等を掲載していた。しかし、これでは、きれいな四季折々の伊豆高原や、刻々と変わっていく組合員のサービスを充分に表現することができない。そこで、情報を二週間おきに更新し、消費者に少しでも早く、伊豆高原の魅力を伝えるために、インターネットサービスを一昨年から準備をはじめ、昨年の六月からホームページを立ちあげた。内容は単なる組合員の共同宣伝事業だけでなく、地域PRを盛り込んだ内容である。
 「インターネット利用による宿泊予約は、平均して約五%前後。今後さらに増える傾向にあり、内容の充実を一層努めたい。また、組合員全員が独自でホームページ作成をし、情報の更新を可能にしていきたい」(組合関係者)

伊豆高原ペンション組合は伊豆高原の宣伝部長?!

▲組合員の個性的な情報発信が決め手



 旅行の形態は、一人旅からパック旅行、家族旅行まで様々である。組合は消費者の声を直接聞く窓口であり、同時に伊豆の顔を持っている。
 現在、景気の低迷、地震の影響などで宿泊者数は、減少傾向である。
 しかし、組合では一人一人の組合員が工夫を凝らすことで、消費者のニーズを集めたいとしている。

 ペンション宿泊者にとって旅行地の印象は、宿泊オーナーの人柄によるところが大きい。
 恵まれた観光資源と組合員の行き届いたサービスで、伊豆高原のファンとリピーターを作り出している。
 「今後は、お客様をおもてなしする気持ちを大事にして、さらに行政・関係機関と協力、連携を図る。二一世紀の戦略は、一人一人の組合員が伊豆高原の宣伝部長となって、積極的なPRを行うことである」(宮崎理事長)


中小企業静岡(1998年 9月号 No.538)