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 今月号の表紙には、富士川の流れと富士山を取り上げた。
 八月号ゆえ“夏らしく”とも思い、海はどうか、青空に広がる入道雲はどうかなどと考えを散らしたあげく「川」にたどり着いた。
 表紙のきり絵をお願いするにあたり、早速富士川に向かうが、運悪く台風一過。灰色に澱んだ空は富士山を覆い隠し、茶褐色と化した川は、うねるようにして、おだやかな流れとは打って変わった荒々しさをむき出しにしていた。気を取り直し小雨降る中、地元の方に富士山の位置を尋ねシャッターを切る。
 富士川といえば、最上川・球磨川とともに知られる日本三急流のひとつ。その長さは一二八kmという。
 世界最長の大河は、アフリカ大陸北東部を北流する「ナイル」。
 全長六、六九kmにも及ぶこの大河は、古代文明発祥の地エジプトの農地を潤している。
 富士川の優美さとナイルの壮大さ。規模や大きさなどといった単純な尺度では優劣はつけようもない。
 転じて、これからの中小企業と大企業。同じくして規模では、優劣がはかれない時代になった。

(秀)


 中小企業静岡(1997年08月号 No.525)
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