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低価格で国産材の需要を拡大(新潟)
 新潟県内の木材供給全体に占める国産材の割合は、輸入材の消費拡大に押され年々低下している。これは、低価格の建築材料や、すぐに使える製材加工品の輸入が増えたためだ。
 しかし、一方では国産材で家を建てたいという需要が同県内では強い。
 こうした矛盾を改善して国産材の利用を促進しようと、国産材の生産、加工、流通に携わっている六組織が参加して「協同組合加茂ウッドシステム」を設立。
 「加茂杉の家」の名称で、加茂杉に代表される優良県産材を主体とした木造住宅の共同販売、共同受注のシステムづくりを目指す。
 輸入材による住宅と同程度まで建築費を下げるのを目標に、コストを抑えながら、消費者に地場産材の家の良さをアピールしていく。
 主に県産材を利用することから、流通コストの削減に加え、最終的には林業家の収益増大にもつながると期待される。
 また、組合事務所には研修室を併設する予定で、消費者向けの加茂杉の家や従来工法に関する情報の提供、林業・木工関係のセミナー開催などにも取り込む考えだ。

 

 

ゆがんでも開閉できる
”防災ドア”を開発(東京)

 四七八の東京都内で建具製造・施工を行う事業所で組織する東京建具協同組合は、防災型のドアを開発した。
 この”防災ドア”は、ドアとドアが接する枠の双方にまるみをもたせ、枠がゆがんでもドアが固定されない構造になっていて、震災などでドア枠が多少ゆがんでも開閉できるよう工夫されている。
 阪神大震災以降、防災の関心が高まっているのに対応したもので、大半の組合員企業で受注生産する。
 製作に手間がかかるため、通常のドアに比べ、約二〇%割高にはなるが、いざという時に大きな効果が期待できる。また、木の材質やドアの大きさは、注文に応じるなど、発注者の希望に沿った製品を提供していく考えだ。
 同組合では、今後も防災ドアを中心に特徴ある製品を開発し、販路拡大につなげたい、としている。

軽量作業工具
「アルツール」を販売!(新潟)

 新潟県作業工具協同組合は、アルミニウムを素材としたラチェットレンチなどの軽量作業工具シリーズ「アルツール」の販売に力を入れている。
 「アルツール」はドライバーやニッパー、ラジオペンチなど十一品目で構成。鉄を主体にした従来製品に比べて価格は二〜三倍と高価なものの、重量は六〇%程度と軽いうえ、さびにくい。
 これまでは各種展示会などに出品してきたが、作業従事者の負担軽減につながると好評なことから本格展開することを決めた。
 同組合は、約二万通のダイレクトメールを作成し、全国の配管業者や電気工事業者などに送付。「アルツール」の特徴などをPRして、受注拡大を目指している。


 中小企業静岡(1997年 5月号 No.522)
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