富士の叫び   フラッシュ  特集  クローズアップ  ケーススタディ  ネットワーク
役場の自慢話  組合にしひがし  あるある全国おもしろ組合  300字登場 編集室便り
地域の活力と地方分権
 
  静清バイパスが、三〇年間の長い年月を経て開通した。尽力された関係者の方々には、喜びもひとしおと拝察する次第である。
 これで、静岡市と清水市を結ぶ期待の大動脈が、また一本できあがったことになる。
 こうした時にこそ、静清合併問題などを両市民が真剣に考える好機といえよう。
 私は、清水市出身の静岡市住民。両市の合併の機運が盛上がることを大いに期待するところであり、幾たびか提言もしてきた。
 経済単位が大きくなれば、広域な視点からバラエティに富んだ経済政策を打ち出すことが可能となるなど、そのメリットは計り知れないものがある。そして、県西部地域でも議論されている政令指定都市への期待も自ずとふくらんでくる。
 時あたかも、清水JCによる合併協議会設置運動も盛上がりを見せている。
 両市は、もともとポテンシャリティーのある都市である。広域経済圏として一体化しつつある県中部地域が、ダイナミックに展開する時がやってきている。
 今、地方分権は、我が国にとって重要な課題のひとつである。市町村の合併を含む自治体の行政改革は、これを議論するときに欠かせないテーマのひとつである。
 二一世紀まで余すところ四年―――。
 地方に対する国の関与を大幅に減らし、まさに地域の仕事は、それぞれの自治体に任せる時代が幕を開けようとしている。
静岡県中小企業団体中央会・会長

中小企業静岡(1997年 5月号 No.522)