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事務局 多士済々

仕事の手間ひまと労力の汗を惜しまず

浜松上下水道協同組合
土屋幸子専務理事

組合員対象のIT研修では講師を務める。

組合事務局に入ったのは、昭和43年。前職は幼稚園の先生だ。

「音楽が好きで幼稚園でも鼓笛隊の指導をしていました。でも、声帯を痛め、後ろ髪を引かれる思いで子どもたちと別れました」。

以来、組合一筋40年。3人の事務局長(専務理事)の補佐役を務め、平成12年に事務局次長、同17年には前任者の退任により事務局長に抜擢。さらに半年後、専務理事に選任された。

「ある組合員から“なるべき人がなったね”と言われたのが、本当に嬉しかった。これまで引き立てて頂き、感謝で一杯です」と柔和な笑みを交えて控えめに話すが、組合始まって以来初の“生え抜き”、しかも女性の専務理事登用は、組合員が寄せる大きな信頼と積み上げた実績の表れでもある。

一級管工事施工管理技士、一級土木施工管理技士、給水装置工事主任技術者など、この間に取得した5つの資格はいずれも、実務的で難易度の高いものばかり。組合への感謝の気持ちと並々ならぬ努力を雄弁に物語る。

10年前、前事務局長と発行を始めた組合報の月刊誌“アクアネット”は、120号を超えた。

「発行を始めたのは、ちょうど水道法が改正され、規制緩和や制度の見直しなど、業界が激変していた時期。組合や業界の情報を包み隠さず、迅速に正確に伝えようと考えたのがきっかけでした」。

毎月欠かすことなく発行し続け、前事務局長の退任後は編集、印刷、製本を全て1人で手がける。

「確かに手間はかかります。しかし、初心を忘れず、仕事の手間ひまと労力の汗を惜しまず、情報の発信を続けたい」と妥協はない。

学生時代から続けた日本舞踊は、藤間流師範の免状をもち、国立劇場の舞台に立ったほどの玄人はだし。

「自分の舞踊活動の集大成として“京鹿の子娘道成寺”を最後にしばらくお休み中。青春のよき思い出です」と微笑む。