静岡県中小企業団体中央会Shizuoka Prefectural Federation of Small Business Associations. |
昭和43年10月1日 |
CHUOKAI MONTHLY 2007 October No.647 BCPサイクルと策定のポイント(3)BCPを作成するBCP発動基準の明確化どのような緊急事態にBCPを発動するか、また被災後、従業員は会社に集めるのかなどをあらかじめ決めて、従業員全員に周知する。 BCP発動基準時の体制の明確化緊急時には、経営者によるトップダウンの指揮命令により従業員を先導することが重要となる。一定規模の企業では、機能ごとにサブリーダーを指名しておく。
事業継続に関連する情報整理と文書化緊急時に必要となる事業所からの避難要領、従業員の緊急連絡、主要機関の連絡先、顧客や取引業者に関する情報、被災状況確認、地域貢献活動情報などを事前に整理し、様式に記入する。 (4)BCP文化を定着させる従業員へのBCP教育の実施従業員に対して行うBCP教育は、BCP運用活動の受入れと防災や災害時対応に関する知識や技能の習得に大別される。 外部機関の講習会なども活用し、自社の教育・訓練計画を作成する。 BCP訓練の実施従業員へのBCP教育と併せて、定期的な訓練を実施することは欠かせない。社内訓練のみならず、各自治体が主催する防災訓練への参加を通じ、自治体と企業間、または、近隣企業間の連携や協力を高めることにもつながる。 従業員とコミュニケーションを図る従業員の認識を促進させるためには、経営者自らがBCPや防災に関する情報発信を継続的に行うことが重要である。従業員の安全対策、取引先や協力会社、ボランティア活動の奨励、報道された災害事例などについて情報交換や話し合いの場をもつ。 (5)BCPの診断、維持・更新を行うBCP取組み状況を診断する現状の取組み状況を診断し、今後、見直すべき改善点を洗い出す。 BCPの維持・更新を行う少なくとも、一年ごとに見直し、更新を行う。特に従業員の連絡先が変更された場合は、その情報を直ちに反映させることが、緊急時の連絡先や安否確認のために重要となる。また、社内体制の変更等があった場合にも、その都度、情報を更新する。 BCPとは、一度策定したらそれで終りではなく、BCPサイクルに沿って常に改善し、従業員間で共有し、訓練等の準備をしてはじめて緊急時に役立つものとなる。
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