特 集 
 多士済済 
 視 点 
 編集室便り 



妙味ある発想へ

立体駐車場景観美化協同組合
理事長 橋爪 丈明

 私たちは常日頃、発想を“かたち”にする作業をかなりの数こなしています。
 これは、仕事はもちろん、掃除や日曜大工など家庭においてもあてはまることであり、誰でも意識的か否かは関係なく行っているものです。
 しかし、その発想は経験を重ねる中でいつの間にか生れる固定概念、先入観によって支配され、その力を失っていくことに気がつきました。
 異業種で構成する当組合の設立にあたりメンバー間で意見を出し合っている時のことです。この時、不思議な感覚を覚えました。
 検討にあたり結論を出すのが困難に思えた案件が意外と簡単に解決したり、簡単に思えた案件が実は難しく、解決に思いのほか時間や労力を要したりしたのです。自分には難しいと感じること、到底考えが及ばないことでも第三者からみれば実は容易なこと、逆もまた然り…。
 異業種連携の面白さを感じたできごとです。



次世代コーティング材
「ナノブロッカー」を製造販売

エコテクノ事業協同組合
静岡市 組合員数4
理事長 
室井 順雄

 近年、建築資材の有害物質による汚染問題で建築物の室内外における環境への関心は大きな高まりをみせている。例えば、光触媒などを活用した製品市場は、2010年に現在の2倍、約1,000億円と予想されている。
 こうした中、同組合は新塗料の製造・販売に乗り出し、次世代の住環境改善システムの普及をめざす。組合員は塗装工事業やコンクリート製品製造業、化学製品卸、建物サービス業の4社で、組合員が開発したコーティング材「ナノブロッカー」の共同受注、共同研究を行う。
 同製品は、室内壁や天井、家具などの抗菌・防カビ・ホルムアルデヒトの分解を行い、人の健康や建物劣化を防止するのが特徴。フローリングやキッチンシンク、便器、軒天など用途に応じたコーティング材を用意した点も魅力だ。
 組合の計画では、初年度(3ケ月)でおよそ30件程度の受注を見込んでいる。



中小企業静岡(2006年3月号No.628)