特 集 
 多士済済 
 視 点 
 編集室便り 



中央金属工業(協)
事務局長 牧田 金雄 氏

 事務所は常に門戸開放
自身のノウハウ伝授が励み



 焼津信用金庫を四二年間にわたり勤め上げたのち平成十四年、同組合の事務局長についた。
「JCで親しくお付き合いをさせていただいた、前理事長の山本興治さんからお誘いいただいたのがきっかけ。六○歳で家にこもるのはまだ早い」と就職をきめた。
「一年目は苦労した。特に、年度変わりの時期に組合事務が集中するのが大変。幸いに、もう一人のベテラン事務員さんに助けていただいて」と素直に打ち明ける。
 同信用金庫では、多くを藤枝市内の支店で過ごしたのも後に自身を大きく助けた。「組合員の過半数は、当信用金庫の取引先。また、JC時代の知り合いも大勢いるので比較的、楽な気持ちで組合に入っていけた」と振り返る。 
 信用金庫での田中支店の開設準備にあたっては責任者を務め、開設後は支店長に就任。その後、本部では部長として才を振るった。
こうした経験とネットワークは、今おおいに役に立っている。
 また、就職して二年目には、組合創立四○周年記念事業や事務所改装などをやり遂げるなど、日増しに組合員の信用を勝ち得ていった。
 組合員の多くが世代交代を迎えたが、「私も組合の中では素人。新人のつもりで接する」ことに徹している。サービス精神も旺盛だ。組合員にいつでも門戸を開放し、金融相談を中心に経営相談に乗る。公平、オープンな性格もあって「最近は多くの組合員が事務所を訪ねるようになった。自分のノウハウが役に立ててもらえるなら、こんな励みはない」と笑顔がこぼれる。
 趣味は、三五年続けているアユ釣り。毎年シーズン近くになると道具を取り出し、ビデオを見ながら気持ちを奮い立たせる。ほかにも、「精神統一にいい」と油絵を時に楽しむ。夫人に誘われ始めた登山も健康法の一つだ。



中小企業静岡(2006年3月号No.628)