特 集 
 多士済済 
 視 点 
 編集室便り 



くみあい百景




▲畳塾では、ベテラン組合員が若手
組合員に畳の手縫い技術を伝授する

高度な技術承継のため“畳塾”を開催

 組合は、技能伝承にも余念がない。畳の手縫い技術を若い職人に伝えるため、ベテラン組合員が、若手を指導する“畳塾”を今年一月から開設した。
 静岡市や浜松市内の親から仕事を引き継いだ二十代から三十代の若手の一期生五人が入門。中には手縫いを経験したこともない組合員もいて、畳針の扱いなど基本技術をスタートに、月一回定期的にマンツーマンで講座が開催されている。
「組合事務所で年配の組合員が、若手組合員にじっくりと手縫い技術を教える。日常業務の中では時間的・技術的な制約もあり、技術の伝達は困難な面もある。しかし、当組合でも初めての“畳塾”で、組合に蓄積された技術、経験、ノウハウを若い世代にオープンな雰囲気で、自然に伝えていきたい。組合を通して私達は、確かな知識と技術を、次世代に伝えていければと思っています」と話す小杉眞弘理事長。


▲中央会表彰式典で、 
 全国中小企業団体  
 中央会会長表彰を受賞
 (中央が小杉眞弘理事長)


▲「顧客満足を高めた製品づくり、
 業界の健全な発展を維持する為の
 畳技術の継承など今後ますます
 積極的に活動を展開したい」
 と話す小杉眞弘理事長

全国中小企業団体中央会会長表彰を受賞

 当組合は、県下に十ある畳組合のリーディング組合として業界の発展向上に大きな貢献を果たしてきた。信頼を勝ち得た共同受注事業により、発注先の行政機関からも高い評価を得ている。
 平成十五年には、他の組合の模範となるモデル組合にも指定された。昨年度は、中央会主催の表彰式典において当組合は、はれの『全国中小企業団体中央会会長表彰』を受賞した。
 現在の畳業界は、生活様式の変化に伴い和室の減少や住宅建設の大手集中、コストダウンによる低価格化などが進み、わずかながらも不健全な価格競争が業界の一部で見られる。
「当組合の畳は、価格はもとより、特に品質においても他にひけをとらない優れた商品だと自負しています。組合員個々の力を集め英知を結集し、顧客満足を高めた製品づくり、業界の健全な発展を維持する為の畳技術の継承など今後ますます積極的に活動を展開したい」と小杉眞弘理事長は意気込みを語る。。



中小企業静岡(2006年3月号No.628)