浜松市中央地区駐車場協同組合
 利用者の利便性を第一に事業を構築
〒430−0946
浜松市元城町223−1アルスウィング(株)内
理事長 鈴木 一二
組合員   22名
TEL:053−453−1515
FAX:053−453−1520



▲組合パンフレットより
時間貸し業者による組合

 最も便利で自由な移動手段である自動車。その車社会の発展とともにインフラである道路交通システム、駐車場システムも進化をとげてきた。当然、それを業とする事業者も多い。
 駐車場業は月極と時間貸しの二通り。月極と時間貸しでは、その経営形態は大きく異なっている。浜松市でも、月極業者は比較的小規模で市内全域に幅広く分布し利用者も特定されてくる。一方、時間貸し業者は市街地に集中し利用者は商店街、大型店、市中心部の企業を訪れる不特定多数の人たちである。
 組合設立以前は、それぞれの業者が独自の駐車サービス券を発行しており商店、大型店では駐車場毎のサービス券を購入し対応しなければならなかった。
 そこで平成七年より浜松商店界連盟(商店街と大型店で構成)の主導で共通駐車場サービス券事業がスタート。その後、利用者のニーズが多様化し、駐車場の夜間営業がすすみ、省力化・自動化・無人化に対応するため磁気式共通サービス券の採用が必要となってきた。従前からこれらの課題に研究会を発足して取り組んできたメンバーは平成九年四月、本格的に事業を推し進めるため組合を設立した。

民間主導の浜松方式

 設立後は全国の先進地視察をとおして利用者、商店・大型店、組合員の三者ともが利便性と経済性(サービス券のリサイクル化等)を共有できる共通サービス券の開発に努力。料金読み取り装置のシステムが異なる各駐車場機器メーカーとの交渉をすすめ、平成十一年十二月、商店界連盟と連携し、磁気ストライプ方式の共通サービス券(Pチケ)事業がスタートした。
 全国でもこうした事業に取り組んでいるところは多いが、ほとんどが第三セクター方式。
 「浜松は純然たる民間主導で、磁気化など経費はかかりましたが補助金はありません。リサイクル化も考えたうえで、なお他地区と比べコストは低い。浜松方式と呼ばれており、視察も増えています」と鈴木理事長。
 当事業への参加店舗は大型店三店、商店二百二十店にのぼり、利用者の利便性が向上するとともに、人的な合理化、二十四時間営業が可能になるなど、組合員の経営基盤の強化にも貢献。


中小企業静岡(2003年 6月号 No.595)