夢見る頃を過ぎても

中小企業診断士 ITコーディネーター

松本 眞由美

 アシモフ著「鋼鉄都市」を初めて読んだのは小学生の頃。未来の地球で起きた事件の解決に地球人刑事を助けるロボットのダニール。
大きくなったら本物のロボットに会えるだろうと夢見たものでした。そして今、さまざまなロボットが表舞台に登場。その役割に大きな期待が寄せられていますね。しかしアシモフの描く未来では、人間の仕事を肩代わりするロボットは人間の仕事・職場を奪う脅威と受けとめられ、人間とロボットがどう共存するかという課題に直面しています。
 今も似たような混沌の時?四角四面で不愛想なPC。ガンコな石頭ですよね?ITは万能薬ではありません。頼もしい助っ人に変身させるのは使い方次第。様々な状況にあわせた活用支援に、縺れた糸をほぐすように着実に、今後もベストを尽くしたいと考えております。



「戦争とはそういうもの」か

中央会 経営支援課

押尾 昌俊

 2人の娘の父親になって、近頃「人の命」について考える機会が増えた。戦争、疫病、事件・事故…。自分の身の回りにそれらが起きないのが不思議なくらいか。
 当然の如くアメリカの勝利宣言があってイラク戦争が終結した。忘れられない報道がある。爆撃を受け脳が飛び出し、包帯を巻かれ横たわる少女、その横で泣き叫び、遣る方のない怒りを露にする父親。「ある程度の犠牲は計算の上。戦争とはそういうものだ」アメリカの発表である。娘の死を仕方のないこと、と片付けられたら…。アメリカが正しいとか間違っているとかといった議論はわからない、でも「戦争とはそういうもの」で終わらせてはいけない。国民である前に人間であるべきだ。『戦争自体いけないこと』、心で一人一人が強くおもう事。娘には絶対にそう教える。



中小企業静岡(2003年 6月号 No.595)