阿多古建設事業協同組合
 美しい自然を守り貴重な資源を活かす
〒431−3425
天竜市青谷1084番地
理事長 加茂 敬次
組合員   24名
出資金 2400
万円
TEL:0539−26−3052
FAX:0539−25−2723





▲野焼きされていた除草木を有効な資源に変える粉砕機

組合活動で地域振興

 日本でも有数の激流、暴れ天竜。その支流、清らかな流れの阿多古川の水辺に立つ、生コンプラント。一見すると不釣合いの風景だが、組合事業を通して、阿多古地区の自然を守る組合のシンボルだ。
 昨年、組合では新たな分野と手法で、自然を活かし、自然を守る活動を開始した。
 昭和四五年、阿多古川筋の六社の建設業者が、夫々が利用する生コンの共同生産を目的に、組合を設立した。
 現在は、二四社に増えた組合員に対し、二万一千m2(十三年度)の生コンを供給している。
 地域の建設工事、安全確保に必要不可欠な生コンクリートを安定的に提供する重要な役割を果たしている。
 さらに、組合では生コンの共同生産のほか、建設残土の共同処理、組合員が使用する資材の購入、建設重機の搬入、地域の道路管理業務の受注などを行っている。組合は、事業を通じ地域の振興に大きく貢献している。

規制の強化で廃棄物が急増

 何年か前までは、どこの地域でも見られた光景「野焼き」。どこの畑、山間でも、普通の風景として受け止められていた。
 しかし近年、地球温暖化やダイオキシン問題で、「野焼き」に対する規制が強化されている。
 さらに、平成十二年には、廃棄物処理法が改正され河川の堤防や、学校、道路など公共的な施設から、排出される刈り草や木屑にも適正な処理が求められている。法令違反には、厳しい罰則や行政処分が科される。
 従来から「野焼き」は、近隣の住民に迷惑を及ぼし、深刻な問題であったが、現在では、一部の例外を除き認められない。
 組合が毎年、行政より委託を受け、夏と秋に行う道路沿いの草木の除去で、多量に発生する除掃木の処理も例外ではない。
 規制の強化後は、可燃ゴミとして清掃工場に運ばれ、他のゴミと同様に焼却されていた。
 地域で日常的に行われてきた「野焼き」の禁止で多量に発生する廃棄物の処理。他のゴミと一緒に焼却され、発生するダイオキシン、焼却による地球の温暖化、地域の産業や生活でどうしても廃棄物が発生する。その処理に組合は苦慮し、その対策を模索し続けてきた。


中小企業静岡(2002年 11月号 No.588)