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くみあい百景 静岡県大工建築業協同組合






▲住む人に優しい設備
(手するの付いた浴場)

安全で機能的な住宅への脱皮

 最近の住宅構造は、省エネルギー効果を上げるため、断熱性と気密性が高まっている。このためダニ・カビが発生し易く現代の住まい病、シックハウス症候群発症の一因といわれている。また、本格的な高齢化社会を迎え、求める住宅の質も変化している。最近では「バリアフリー住宅」や「ユニバーサルデザイン」という考え方が一般に広がっている。バリアフリー住宅とは、障害がないこと。
 安全で負担が掛からない設計、施行面で配慮した住宅。つまり段差のないフラットな床、広い間口、階段や風呂場に手すりを備え、住む人に優しい建物。そして、バリアフリーの考え方をさらに広げたユニバーサルデザイン。すべての人に通じるデザインとは、単に高齢者、障害者に配慮するだけでなく、すべての人が使い易く、安全に配慮した考え方。
住宅に対する消費者、社会の求める質が変るなかで、組合の果たす役割も大きく変わってきた。
 今までのように「良いものを作っていれば、黙っていてもお客は来る」といった考え方では、変化する消費者ニーズや、世の中の動きに対応できないという意識が組合員に広がってきている。組合としても、組合員の意識の変化に応じるため、新たな事業の展開が必要になっている。

職人の技をPR

昨年からは積極的な戦略にも取り組み、組合員が出演してのテレビコマーシャル「まかせて安心」を放送し、地域に密着した職人の姿をPRしている。初体験のコマーシャル撮影に、始めは戸惑っていた組合員も、収録でOKがでる頃には、それらしい顔になっていたとか。これからも続けて放送することになっている。



▲プロのワザを伝授。
(親子木工教室にて)

 さらに、地域に根付いた活動として昨年夏、親子木工教室を開催。当日の青葉公園イベント広場は、生憎の空模様で主催者を心配させたが、一〇〇組を超える親子が参加。張り切る父親のもと、組合員のアドバイスを受け、子供たちは日頃手にする機会の少ないノコギリ、カナヅチを手に楽しい一時をすごした。
 子供達に物作りの楽しさを体験させるとともに、併せて開催した大工王選手権と銘打ったイベントでは、プロの大工職人が課題の椅子を作り職人の持つ技術の高さを紹介した。

関連業界との連携強化

本年度は、本物の住宅造りを具体化するため、地域の林業、製材組合などの関連業界と連携を深め、昨年度の活路開拓調査事業を基に、業界が進める「環境・健康・高齢化」に配慮した住宅のマニュアルを作成し、ビジョンの実現化をはかる。


中小企業静岡(2000年 5月号 No.558)