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事務局 多士済々

設立から事務局担う“後方支援”で組合員盛り立てる

静岡県塗装看板業協同組合
事務局 府川郁子さん

県内の塗装看板業者で組織する任意組合の事務局に入ったのは平成9年。入って間もなく、長年の懸案だった法人化構想が具体化した。

設立同意者は465人。この20年間に県内で誕生した450を超える組合の中で2番目にあたる規模だ。

「任意組合と法人との違いもよく分からないまま、書類づくりをお手伝いしましたが、印鑑の多さにびっくり。500近い事業所から払い込まれる出資金の管理にも細心の注意を払いました」と組合の誕生当時を振り返る。

組合事業の柱は、県職業能力開発協会から委託を受け実施する技能検定の運営や実技、学科など講習会の実施。その事務をひとりで取り仕切る。

「一所懸命に取り組む若者の姿は、とても刺激になります。受験者が力を全て出せるような環境を整えるのも役目」と検定当日は、自らも作業服を着て、教材用の部材運びや試験監督の補助と終日、会場を飛び回る。

法人化を果たし10年。この間、後継者難などから、組合を去る組合員を多く目にしてきた。

「組合員がやめていくのを見るのは本当につらい」と嘆息する一方、
「独立開業などで、新たに組合に加わる若手も毎年いるので心強い」と喜色を浮かべる。

「組合員の“後方支援”が組合の役割。そのために何ができるかを考え、サポートしていきたい。組合員あっての事務局」と常に心がけ事務を執る。

20年近く前に始めた山登り。

「月に2、3回。山歩きに毛が生えた程度」と控えめだが、手にピッケル、靴にはアイゼンという出で立ちで、残雪の日本アルプス完全踏破が夢という“本格派”だ。

「夏山で見る満天の天の川に無数の流れ星、雪を抱いた冬山の圧倒感。登っている最中は、辛くてこれが最後、といつも思うのですが、下山するときは、もう次に登る山のことを考えちゃいますね」。