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16年度の組合設立
農林業から製造・商業分野で幅広く組織化

 静岡県における16年度の組合設立件数は17組合。全国的に数字が伸び悩む中で、5年度の11組合を上回る結果となった。
 形態別では、企業組合のニーズが依然として高く過去最多の5組合が発足。協同組合も商業・サービス業を中心とする幅広い産業分野で12組合が誕生した。



 特集では、本県における組合設立の背景や目的など昨年度の動向を探ると共に、全十七組合の概要を紹介する。

 業 種 

八割弱は商業・サービス業者

 商業・サービス業の設立件数は十三件と、全体の八割を占めた。
 静岡中央牛乳販売事業(協)は、牛乳宅配業者五人による設立。一時期、スーパーの安売りや紙パック牛乳に押されていたが、高齢者世帯の増加や健康志向の高まりなどを背景に需要は再燃。組合設立で安定仕入・安定供給を図る。三島市の静岡医療介護支援事業(協)は、昨年の薬価引き下げによる経営悪化を懸念する医療関連業の四人が、購入あっせん事業や共同労務管理などを通じて経営合理化をめざす。
 ドラッグストアなど大手や異業種参入に対抗する目的で設立されたのが、(協)島田地区かかりつけ薬局会である。島田地区の保険薬局七一人が加盟し、病院内に設置するファクシミリの共同利用で調剤待ち時間短縮を図るなど患者の利便性向上を図る。
 富士宮やきそばがブームに乗る中、同市内の商業者や主婦らが企業組合方式で地元特産品の消費拡大に乗り出した。(企)富士宮・食のひらめき会と命名し、県内外の行楽地等へ出向くと共に趣向を凝らした特産品の開発などを手がける考えだ。

組合設立件数の推移(平成元年以降)
年度
静岡県
[組合員計]
[1組合平均]
全国
H元
40
947
24
852
(18.1)
30
906
30
848
(18.0)
32
976
31
942
(20.0)
34
768
23
1,003
(21.3)
35
1,579
45
970
(20.6)
26
570
22
898
(19.1)
37
964
26
903
(19.2)
31
508
16
863
(18.4)
31
354
11
894
(19.0)
10
21
902
43
792
(16.9)
11
31
466
15
845
(18.0)
12
25
671
27
862
(18.3)
13
26
317
12
851
(18.1)
14
21
276
13
828
(17.6)
15
11
90
816
(17.4)
16
17
226
13


全国数値は全国中央会「16年度版中小企業組合白書」より
(  )内数値はその年の1都道府県あたりの平均設



中小企業静岡(2005年6月号No.619)