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ふじのくにアジェンダ21
静岡県地球温暖化防止対策地域推進計画について


 近年、科学技術の発展とともに、私たちの暮らしは大変便利になりましたが、生活の向上を追求する反面、環境への配慮がおろそかになり「地球環境問題」が顕在化してきています。
 中でも地球温暖化は、資源やエネルギーを大量に消費し、二酸化炭素などの温室効果ガスを排出するとともに、二酸化炭素を吸収する貴重な森林を切り開くことなどによって引き起こされており、地球温暖化問題を解決するためには、国際レベルや国レベルでの対策はもとより、地域レベルでの対策が重要となっています。
 こうした背景を踏まえ、静岡県では、平成8年3月に「静岡県環境基本条例」を制定し、さらに地球環境保全に向けた県民・事業者・行政の具体的行動計画として「静岡県地球温暖化防止対策地域推進計画(ふじのくにアジェンダ21)」を策定しました。
 本計画に盛り込まれている様々な取組を、それぞれの立場で実行していただけるようにご協力をお願いいたします。

●アジェンダとは・・・
 アジェンダ(agenda)は本来「課題」、「今から取組んでいくべき課題一覧」といった意味があり、「アジェンダ21」は21世紀に向けた課題という意味で用いられています。

■計画の考え方と目標
 地球温暖化の防止には、様々な効果的な対策を組み合わせて、エネルギー等の消費を削減することが重要です。
 そこで京都議定書を踏まえ、静岡県の温室効果ガスの削減目標を掲げるとともに、その達成のため、県民、事業者、行政それぞれの具体的な行動指針を示し、地域レベルから対策を推進していくことを目標としています。

■計画の対象
 ◇対象とする温室効果ガス
 京都議定書に定められた次の6物質です。

温室効果ガス
主な発生源
二酸化炭素(CO2)
化石燃料の燃焼など
メタン(CH4)
化石燃料の燃焼、廃棄物の埋立、 水田や家畜の反芻
一酸化二窒素(N2O)
化石燃料の燃焼、化学肥料の施肥
ハイドロフルオロカーボン(HFC)
冷蔵庫、エアコンなどの冷媒からの揮散
パーフルオロカーボン(PFC)
工業用洗浄剤からの揮散
六ふっ化硫黄(SF6)
変圧器などからの漏えい

■削減目標及び計画期間
 2010(平成22)年度における県内から排出される温室効果ガス排出量を1990(平成2)年度比で6%削減します。
 計画期間は、2002〜2010(平成14〜22)年度の9年間とします。(必要に応じて見直す。)
 事業者の取組としては、以下をはじめ30項目以上が例示されています。
●照明や空調温度の適正化、省エネルギー機器の導入など事務所や店舗の省エネルギー化
●事業所や工場等から排出される廃棄物の発生抑制やリユース、リサイクルの推進
●環境マネジメントシステムや環境報告、環境会計の導入
●環境にやさしい製品の開発・販売等  ほか

 なお、地球温暖化対策推進本部において、平成10年から12月が地球温暖化防止月間として創設されました。
 15年度からは、地球温暖化防止活動推進員を設置。一般人、産業界からを含め74名が委嘱され、普及啓発活動などを実施しています。

■お問合わせ等
 詳しい内容・資料は下記まで。
 静岡県環境森林部地球環境室
 TEL 054-221-2208  FAX 054-221-2940



中小企業静岡(2003年12月号 No.601)