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2004年(平成16年)の干支
サル  

ちなんだミニ知識

 今年も残りわずか。あわただしい年末をお過ごしかと思われますが、ここでちょっと一休み。このコーナーでは来年の干支・申にちなんだミニ知識を拾い集めてみました。
 新しい年を迎えるにあたり、年頭の挨拶や話題などのヒントとなれば幸いです。



 申の字義 

 申は十二支の九番目で、方角は西南西。時刻では、午後四時、または午後三時から五時までの間をさします。月では九月。動物では猿が充てられています。
 「申」という文字は、「―」と「日」に分けられ、これは人のカラダの背骨と左右の助骨を表す象形文字です。「伸」の原字で、物事がグングン伸びていくことを示しています。
 もう一つの説では稲妻の形からきており、「申(シン)」の音は稲妻の振動(振)と関係があるともいわれています。
 いずれにしても、申年はいろいろと新しい勢力が伸びて行く年なのかもしれません。

 サルと人間のかかわり 

 動物学的にはヒトを除く霊長類の総称。サルは動物と人間との中間におかれ、世界中の神話や儀礼の中に登場しています。
 わが国でも古代より、厄除け・魔除けの信仰を受け、「今昔物語」「日本書紀」などにも登場しています。
 お馴染みの「猿回し」もサルがウマ(=軍事力・財産)の安全を守るという民間信仰から生まれた神聖な行事が、ささやかな街の芸能になっていったものです。
 今では、猿知恵・猿芝居のように「ずるい」「あさはか」の意味をこめて使われることも多く、サルにとっては気の毒な気もします。

 申・猿に関する故事・ことわざ d

●猿に烏帽子(えぼし)
 猿に烏帽子をかぶせるの意から、その人柄にふさわしくない服装や言動のたとえ。
●猿の尻笑い
 (猿が自分の赤い尻に気づかないように)自分の欠点を省みずに他人の欠点を笑うこと。
●猿が仏を笑う
 小利口な者が、深い知恵のある人の真の偉大さが分からずあざけり笑うこと。
●猿がラッキョウをむく様
 無駄な努力をして効果が全く現れないことのたとえ。幾重にも包んである包装を一枚一枚はがしてゆくさまの表現として使われることもある。
●犬猿の仲
 互いにケンカばかりしている、また、きらっている間柄。
●犬猿も徒(ただ)ならず
 イヌとサルよりも、もっと仲が悪い。
●猿も木から落ちる
 その道に長じた人でも、時には失敗することのあるというたとえ。
 =「弘法も筆の誤り」「河童の川流れ」


中小企業静岡(2003年12月号 No.601)