脱下請へネクタイ独自ブランド展開(神奈川)
横浜の地場産業であるスカーフの下請企業四二社が参加する協同組合ギルダ横浜では、脱下請に向け独自ブランドのネクタイを開発。繊細な模様を忠実に表現するプリント技術が評価され、既にそごうや西武など全国の十六店で販売している。
今回、販売したのはシルクのネクタイ七〇品。暗めの赤や紺、緑などの生地にペイズリーや壁画などエスニック調の模様が特徴。六月の父の日にそごう横浜店で試験販売したところ、中高年層に好評で、全国展開することとなった。
ギルダ横浜は昨年九月に設立。中国や韓国からの安価な輸入品の流入や女性のスカーフ離れが加速するなかで、今後はスカーフで培った染色技術を生かし、ネクタイや服飾など取扱い商品を増やすとともに、自ら販路を開拓し、生き残りをかけていく。
着くずれ直しも無料ですきものパスポート発行(京都)
京都織物卸商業組合や西陣織工業組合などでつくる「着物の似合うまち・京都」推進委員会は、着物姿で社寺や博物館、グルメスポットを訪れると各種特典が受けられる「京都きものパスポート」を発行した。
秋の京都観光を着物姿で楽しんでもらい、和装需要を開拓するのが狙い。今年で三回目。拝観料の割引のほか、京都駅周辺、嵐山・嵯峨野、祇園・東山エリアなどの飲食店や土産物店、宿泊施設の料金割引やプレゼントなど、特典は二二一件に及ぶ。
今回は新たに、着物の着くずれを無料で直す「着くずれレスキューネット」サービスを実施。サービスを受けられる市内の呉服小売店十二店を地図付きで紹介している。パスポートはA6判、四八ページ。
納豆せっけん商品化産学官が連携(福岡)
福岡女子大などが技術確立した「納豆せっけん」が国内で初めて商品化され、地場企業が製造・販売を始めた。「納豆のネバネバが付着した食器を合成洗剤で洗っても手が荒れない」という学生の一言が開発のきっかけ。
納豆せっけんは、ネバネバの主成分のPGAを配合。化学合成した界面活性剤や防腐剤などを一切使っていないため、手荒れや水質汚染の心配もないという。
値段は一個(百グラム)二千六百円。月間五千〜一万個の販売を見込んでいる。
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