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▲探検ムードあふれる風穴入口
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▲人気の湧き水“風穴の泉”を
汲む来訪者
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日本唯一の水平天井
天竜浜名湖鉄道都田駅から北へ約四キロ、浜松市の北端、鷲沢町のミカン畑に囲まれた谷あいに鷲沢風穴は位置する。
それほど大きくはないが、全国的にも珍しい石灰岩の洞窟。洞内は入り口から日本唯一の水平天井が続き、奥に進むと不思議な形をした鍾乳石がずらりと並んでいる。池あり、滝あり、通路も高低差があって複雑で、洞窟探検の気分が味わえる。
出口には「風穴の泉」(天下の名水)なる湧き水が飲めるようになっており、付近には売店、アスレチック、オートキャンプ場の施設等が整備されている。
洞窟は昭和五十九年二月、地元の滝沢町・鷲沢町の協力により「三遠洞くつ研究会」が発見。
二年二ヵ月に及ぶ発掘調査を経て昭和六十一年四月に観光施設として開洞した。それ以後、地元の住民で構成する滝沢町・鷲沢町観光開発協会の手で、洞窟の更に奥への発掘作業と見学者への対応が進められてきた。
そして平成三年一月、観光開発協会内の同意者二十名により鷲沢風穴を中心として、町の活性化を目ざす企業組合が設立された。
設立以降に施設充実
設立以降も洞窟の発掘と周辺整備が進められてきた。設立時の洞窟は奥行き三十メートル程度であったが現在は約百メートル。本洞の他に支洞もあり見所も多い。周辺の整備も進み、設立時は小さなプレハブ事務所のみだったが、現在は事務所を兼ねた売店、アスレチック施設(遊園地)、オートキャンプ場、観光用の鹿飼育場(バンビの里)、自然科学資料館と施設も充実。アクセス道路も拡幅され駐車場も整備されている。
事業主体となる風穴(洞窟)への入洞者は年間約九千五百人。
入洞料は大人四百円、小人二百円。季節的には涼を求める夏が中心で、七〜九月の三ヵ月で入洞者の半数を占めている。
売店ではジュース・アイスクリームの販売のほか、組合員や近隣の農家が栽培した農産物等の受託販売に併せ、菓子類や漬物など地元の業者からの受託販売も行なって品揃えを充実している。この他、オートキャンプ場の使用等もあるが、特筆すべきは風穴の奥深く石灰岩の間より湧き出る、天下の名水と銘打った「風穴の泉」の人気である。