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2003年(平成15年)の干支

ヒツジにちなんだミニ知識

21世紀も3年目となった来年は未年。
未・羊・ヒツジと字は違えど、
何かしら弱い者の代表のように思われがちなヒツジは、
相互扶助のための仲間意識が強いのだとか。

 今回はそんなヒツジにまつわるミニ知識を故事・ことわざや
未年の出来事などを中心に拾い集めてみました。

 新しい年を迎えるにあたり、年頭の挨拶や話題などのヒントとなれば幸いです。




未の字義

 未は、十二支の八番目。方位は南から西へ三〇度の南南西の方角。時刻は現在の午後二時ごろ。または、午後一時ごろから午後二時ごろまでの間。月では八月。動物では羊(ヒツジ)が充てられている。
 「未」という漢字は、「木」と上の短い「一」から成っており、「一」は木の上にさらに小さな小枝が加えられて、木の枝葉が繁茂している形、または木のまだ伸びきらない部分を描いた象形文字。未完成、未定、未熟などと使われているが、やがて大きく成長するかもしれない可能性を秘めているともとれる。
 「未」がなぜ「羊」になったかというと、中国音では「未」は”ウェイ“であり、ヒツジの鳴き声に似ているためといわれる。

未・羊に関する故事・ことわざ

●多岐亡羊
分かれ道が多いと逃げたヒツジを見失ってしまうことから、学問の道は、根本の理を求めないと真理に達しえないということ。
転じて、方針が多くてどうしていいか、わからないこと。
●羊頭を掲げて狗肉を売る=羊頭狗肉
《ヒツジの頭を店先に出しておいて、実はイヌの肉を売ることから》見せかけは立派でも中味が伴わないこと。
●読書亡羊
《読書に夢中になってヒツジの番がおろそかになり、羊が行方不明になったのに気づかなかったことから》他のことに心を奪われて、肝心なことを忘れてしまうこと。
●羊を亡いて牢を補う
ヒツジに逃げられた後で、オリの修理をする。あやまちをおかしてから悔い改めること。
●羊の番に狼
極めて危険なたとえ。
●迷える羊
群れから離れてさまよっているヒツジの意味
から、迷っている弱い者つまり人間のたとえ。新約聖書のマタイによる福音書に「百匹のヒツジを持っている人がいて、そのうち一匹がいなくなったとしたら、他の九九匹を野原においたまま、失った一匹を懸命に捜す。そして一匹を見つけたなら、羊飼いは九九匹を失わなかったことよりも喜ぶだろうとある。つまり、一人の罪人が悔い改めれば、悔い改める必要のない九九人以上に、天にとっては大きな喜びだという意味に使われる。


中小企業静岡(2002年 12月号 No.589)