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新理事長に期待するもの

 五月は、組合にとって総会シーズンである。約八割の組合が三月決算のためである。そして多くの組合が役員の任期は二年となっているので、新任の役員が誕生する季節でもある。
 そこで新任の役員あるいは再任された役員、特に新しく選ばれた新理事長に大いなる期待を込めて、メッセージをおくりたい。
 私が今更言うまでもなく、今、われわれを取り巻く状況は、一瞬のうちに過去の常識を一変させるようなスピードで激変している。そうした厳しい環境のなかでも組合とか団体は、ややもすると安易に前年踏襲の弊に陥り易い体質を持っている。
 そこで求められるのが、組織のトップである理事長のリーダーシップである。
 わたしは思う。
 まず第一に、新理事長として、この際に従来の組合のあり方すべてについて、いったん白紙の状態から再検討・再構築してみてもらいたいものだ。その結果がたとえ従来と同じであっても、組合の現状をつぶさに棚卸しをする。そして組合の体質を多角的、客観的に見直すことに大きな意味がある。このことをゼヒ実行して欲しいと思う。
 第二に、新しいことに挑戦して欲しい。たとえば中央会では、昨年から組合事業の多角化、活性化のために、組合女性部に関する事業を立ち上げた。その初会合で出た発言は多岐にわたるが、親組合の活性化の一助となる実績や意見が発表され、改めて女性部の存在価値が認識された。
 男女均等法の動向からみても、今後、女性の活躍の場は広がる傾向にあり、組合の新しい事業として十分に検討されるべきであろう。
 その他どんなことでもいい。金をかけないで出来ることも考えればいくらでもある。
 たとえば、他の組合の事例を参考とするために、その組合の総会や役員会に参加させてもらい、そのやり方を実際に勉強する機会を得るのもいい。とにかく、実行する新理事長であって欲しいと大きな期待を持っている。

静岡県中小企業団体中央会・会長


中小企業静岡(2001年 5月号 No.570)