静岡県中小企業団体中央会Shizuoka Prefectural Federation of Small Business Associations. |
昭和43年10月1日 |
CHUOKAI MONTHLY 2009 November No.672 ネットワークで高度な物流サービスを追求浜松ネットワーク協同組合
組合設立の経緯
平成21年10月2日静岡市内グランシップで静岡県大会が開催され、その際、静岡県振興功労表彰として事業運営・財務内容などが健全である優良組合に贈られる産業振興知事褒章を浜松ネットワーク協同組合が受賞した。そこで同組合の事業活動を支えるシステムや運営方針などを紹介しようと渡辺次彦理事長、加藤浩幸前理事長(日本ローカルネットワークシステム協同組合連合会会長)と面談し取材した。 平成2年12月施行された物流2法により大手メーカーの物流部門の進出、大手路線会社の区域事業への進出などで価格競争が激化、中小運送業者は、情報化の時代の到来に併せて小ロット貨物の効率的な配送方法の模索をしていた。 そうした中で貨物の求荷、配送車両の求車情報をリアルタイムで提供できるローカルネットワークシステムを知り、この推進母体である日本ローカルネットワークシステム協同組合連合会に加入したいとして浜松ネットワーク協同組合を当初八名で平成9年4月11日設立。現在組合員20名、保有車両750台 ネットワークで高度な物流サービス渡辺理事長は開口一番「荷主の皆さんは、低価格で高度な物流サービスを要求します。低価格と相反する高度な物流サービスとは、無理難題な要求ですが、これを真摯に受け止め果敢に挑戦、その努力の結果が表彰に結びついたようだ」と受賞の喜びと、設立当時の課題、ローカルネットワークステム、高度な物流サービスへの取り組みについて次のとおり語った。 設立当時の課題
ローカルネットワークシステム先の課題を踏まえ渡辺理事長は「この非効率な物流現場の改善や不測の事態への備えとして、より多くの求荷・求車情報を、より多 くの運送事業者から広域的に集め、その情報を一元的に管理し、リアルタイムに提供できるシステムがローカルネットワークシステムである」という。 システム概要同システムは、全国中央会の中小企業活路開拓調査・実現化事業の補助金を活用して開発。全国1600社の運送業者を構成員に120の協同組合を傘下とする日本最大の求荷・求車物流ネットワークシステムである。 また、同システムは求荷・求車情報の提供のみならず受発注結果をパソコンで管理し、請求書の発行まで伊藤事務員一人で 行うなど事務処理の合理化も実現した。 高度な物流サービス次に高度な物流サービスへの挑戦について渡辺理事長は、「本組合は、同業他社との差別化を目指して、Gマークやグリーン経営認
証について組合員に積極的に取得するよう勧めている。現在組合員20社中15社が取得、他組合より取得率は高い」という。 GマークGマークとは、社団法人全日本トラック協会が行うトラック運送業者の交通安全対策など、事業所単位での取り組みを評価し、一定基準をクリアした事業所を認定する貨物自動車運送事業安全性評価事業の認定マークである。特に安全対策について厳しく審査する。 グリーン経営認証グリーン経営認証とは、交通エコロジーモビリティ財団が行う環境負荷の少ない事業運営について一定以上の取り組みを行っている運送事業者への認証制度である。 環境保全への教育、アイドリングストップなど燃費向上や二酸化炭素削減への努力、低公害車や最新規制適合ディーゼル車などの導入状況を厳しく審査し認証する制度である。
最後に同席していただいた加藤浩幸氏に連合会会長として傘下の協同組合への要望を尋ねたところ、「上部団体のシステムを導入することで物流の効率化への環境が整った。今後は、同システムの有効活用を目指し、各組合で共同受注体制の確立と組合員の質的向上に努めて欲しい」と語った。 組合員
|
静岡県中小企業団体中央会
〒420-0853 静岡県静岡市葵区追手町44-1
TEL 054-254-1511FAX 054-255-0673 Copyright © 2006 Shizuoka Chuokai All Rights Reserved. |