特集：中小企業静岡 2006年5月号NO.630

平成17年度の組合設立
人材派遣や有料職業紹介など労働問題にも対応

17年度新設14組合を一挙に紹介

施設管理システムの共同受注へ測量士など15社が結束

富士宮市、富士郡芝川町の測量業者、工務店など15社が組織化をはかり、地籍調査業務や地理情報システム、データ整備業務の共同受注を行う。初年度は富士宮市などの地籍調査業務や地理情報システムに関する共同受注の研究を行い、2年度より受注実績を残したい考えだ。

このほかプラスチック杭や木杭、境界用鋲といった測量用資材の共同購入やシステム開発に関する技術研究などを行う。

建設工事などの共同受注で受注機会の向上図る

近年、公共工事予算の削減に伴い、中小建設業は安定した受注確保に苦慮している。

同組合は沼津市の建設業42社により法人化したもので、建設工事や関連業務の共同受注、建設資材の共同購入などの事業を行う。

共同受注の案件としては、沼津市などが発注する道路・河川の維持管理業務や市営住宅の修繕事業などを見込んでいる。

金型設計の一部を中国に委託

当組合は、磐田市や浜松市など県西部の金型製造業ら4社により設立。組合員各社の金型製造のための設計に係る一部を人件費の低廉な中国企業に委託しデータ処理を行うほか、金型部品を中国より共同購入することで安価に組合員に供給する。

組合員4社は所在地が比較的近く、また共に自動車関連の金型を製造しているため親交も深いため、経営合理化に向け組織化に踏み切った。

新コーティング剤「ナノブロッカー」の施工を担う

新触媒による環境改善コーティング剤「ナノブロッカーシリーズ」を利用した住環境改善工事の共同受注事業が主な目的。組合員は県内の土木、塗装、建物サービス業など6社。

昨年12月に設立されたエコテクノ事業協同組合は、同シリーズの開発・製造を担う関連組合としての位置づけ。初年度は、一般住宅や商業施設などを対象に10件程度の受注件数を見込んでいる。

資材の共同購入でコスト削減　外国人研修生の受入も視野に

静岡市や浜松市、伊豆の国市の食肉加工業、食料品製造・販売、飲食店など県内5社がコスト削減のための資材の共同購入などを行う。また、将来は、外国人研修生の受入事業なども実施していく意向である。

共同購入事業で扱うのは食材や器具、設備などを予定。また、中国など外国人研修生の受入事業は2年度以降の実施となる。

下請事業者によるオリジナル商品の共同販売

プラスチック製品製造業、自動車部品製造業をおこなう事業者ら4社による設立。組合員が開発したオリジナル商品などの共同販売が主な事業で、営業力の強化や販売コスト削減につなげていく考え。

共同販売事業で扱う商品は、ニーズの高まりを見せている健康、防災分野に特化。また将来は、外国人研修生の共同受入事業なども視野に入れている。